ラ・ラ・ランド

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アカデミー賞の作品賞を獲ることはできなかったものの、最多部門で受賞し、賞レースの主役となった作品。批評家からは公開前から絶賛される一方、日本で封切りとなってからは批判的な意見も出ましたが、それだけ注目度の高い作品と言えるはずです。

僕自身、昨年から楽しみにしていたのでハードルは上がっていたはずなんですけど、本作はその期待にしっかり応えてくれました。
とにかく、冒頭の「Another Day of Sun」が最高なんです。この渋滞シーンでの歌とダンスに完全に惹き込まれてしまい、開始早々脳内でスタンディングオベーション。舞台となった道路の長さと車の多さだけでも傑作を予感させるに十分ですし、長回しが活きています。

ただ、それが過ぎると物語は意外なほどありがちでした。
お互いに第一印象が最悪だった男女が、夢を追いかけているという共通点を見出すことで距離を縮めるも、恋愛と夢の狭間で気持ちが揺れ、徐々にすれ違うようになる…という、何とも使い古された話。
もちろんそれを華やかな映像やバリエーション豊かな楽曲で包んでいるために飽きることはないんですが、導入がよすぎたために少しテンションは下降気味。主題歌ともいえる「City Of Stars」も印象的ではあるけども、何度も繰り返されるとウンザリしてしまいました。

そのイメージを払拭してくれたのがラストシーンですよ。ここから先は少しだけネタバレあり。これから観賞予定のある方は読まずにおくことをオススメします。

成功を収めたミア(エマ・ストーン)が夫と偶然訪れたバーで、支配人を務めているセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と再会。ここで走馬灯のように蘇るシーンはすべてが美化されていて、最高の気分に持っていかれるとともに意表をついた切なさに全身が包まれます。成就しなかった恋愛がこんなに美しく映るとは。そしてこれだけベタなロマンチックさを描きながら、恥ずかしげもなく感動できたところに自分でも驚かされました。途中でどんなにダレようが、最初と最後が素晴らしい映画がダメなわけがないと断言してしまいましょう!

それにしてもこれ、若い子よりもある程度年齢が上の人が観た方が感情移入できると思うんですよ。10代、20代で現在よりも過去の恋愛を引きずる人はそんなにいないでしょうから。過去にそこそこの恋愛をしたことのある人間ならば、心の底に眠っていた熱い気持ちが湧き上がるのを抑えられないはず。それをまた、30歳そこそこのデイミアン・チャゼル監督が作り上げてしまったことが驚異的です。
映像や音楽の素晴らしさを考えれば映画館で観るべき作品であることは確かですが、ブルーレイで好きなシーンだけを繰り返し観たくもなりました。

個人的には、ピアノマンのイメージが強かったジョン・レジェンドがギターを弾きながら歌う姿を見られたのも得した気分ですね。

★★★★★★★★★☆

◆デイミアン・チャゼル監督作品の評価
「セッション」 ★★★★★★★★☆☆
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テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

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