紙の月 他

紙の月 ★★★★★★★★☆☆
銀行で契約社員として働く一人の主婦が、不倫、横領に手を染める様子を描いた作品。
こう書くと単なる悪女ですし、まぁ実際に同情の余地もない女なんですけど、元が平凡なだけに、同じように平凡な自分にもこういった心の隙が生じる時があるんじゃないかと不安感を抱かされるのが大きな特徴。この後味の悪さで酷評する人もいるかもしれませんけど、個人的には好きなタイプです。ただ、原作を読んでいないと、梨花(宮沢りえ)が我慢していたものが吐き出されたきっかけが解りづらいかもしれませんね。
本作の面白さを支えているのはキャストの力量。昔は下手だと思っていた宮沢りえがしっかりとした演技を見せてくれたのはもちろん、ノーマークだった大島優子がかなりよかったのが嬉しい収穫でした。まぁ、演技力があるというよりも今回は当たり役だったのかもしれませんけど。そして、圧巻の小林聡美。決して目立つ役ではないはずなのに、観賞後もずっと残る彼女のセリフにノックアウトされました。梨花の中の天使と悪魔ともいえる二人の存在が素晴らしく、それだけで満足感が得られる作品でした。池松壮亮はさすがの安定感ですけど、今回は女性陣が強すぎたためにインパクトは弱めでしたね。



野火 ★★★★★★★☆☆☆
昨年観賞した舞台「いいひとバスターズ」に出演していた森優作が出演していることと、国内の賞レースに多々絡んでいたこともあって気になっていた一本。そこに描かれていたのは直視できない戦争世界でした。
敵を倒すのではなく、自らが生き残ることに終始する映画。潜伏しているところに突如ライトが当てられ、大量の兵士が射殺される場面は凄惨でありながら、(誤解を招きそうな表現ですが)映画史上に残るほどの名場面に思えます。顔面の皮膚が剝げ、地面に散る脳みそが逃げる兵士に踏まれる様子は決してインパクトを狙ったわけではなく、戦争のリアルを見せられたような気分になりますね。
塚本晋也監督は主演も務めているんですが、演技も素晴らしかったです。
すごいけど面白くはない作品なので、観る人はかなり限定されるはず。それでも、少しでも興味があるなら観ておく価値は十分にあると思います。
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テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

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