ラオスにいったい何があるというんですか? / 村上春樹



JALの機内誌などに掲載された、村上春樹の紀行文集。村上春樹の紀行文は好きだから、と読み始めましたが、よく考えれば読んだことがありませんでした…。「走ることについて語るときに僕の語ること」あたりと勘違いしたのかも。

とはいえ、やはり追体験できる文章という点でこの人の作品は秀逸。特に食関連の描写の細かさは見事で、自分が食べられないメニューは奥様の反応で味を伝えるという斬新な手法を使っています。それでも美味しそうに感じられるのは、さすが作家の文章といったところ。どこかから借りてきたような表現ではないオリジナリティがあり、しかし読み手が実際に体験したかのような気分にさせられるというのが素晴らしいです。

表題はラオスですが、行き先は様々で、一つ一つの文章量は大差ありません。個人的に気に入ったのはアイスランドとフィンランドのような北方の国々。あまり馴染みのない国だからか、かえってどのスポットも新鮮に映り、料理も人々もみんな個性に溢れて魅力的。
逆に、熊本は行ったことはありませんが、同じ日本だからかあまり新鮮味がなくて面白みに欠けたかな。

全体的にあっさりした文章でありながら、著者のこだわりが感じられる一冊。村上春樹の作品は小説、エッセイ問わず当たり外れも激しいんですが、これは個人的には当たりでした。とはいえ、世間の評価は他の紀行文集に比べ高くはないようなので、近々「遠い太鼓」あたりにも手を着けてみようかなと思います。
スポンサーサイト

テーマ : 読書感想
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

いぬふく

  • Author:いぬふく
  • 趣味は多数。テニスは主にWTA(女子テニス)、音楽はアメリカンR&BとHIPHOP、ゲームと映画、読書はジャンル問わず。
    詳しくはプロフィールページからどうぞ!
最近の記事
カレンダー(月別件数付き)
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
ブログ内検索
リンク
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


いぬふくの最近観たDVD
いぬふくの今読んでる本