エヴァの告白 他

ブリングリング ★★★★★★☆☆☆☆
ソフィア・コッポラ監督にしてはずいぶんオーソドックスな作り。
「ヴァージン・スーサイズ」のような感傷的な場面も、「マリー・アントワネット」のような映像の華やかさも少なめです。この題材だからこそ、派手な映像と音楽をもっと多用してスピード感を重視した方が面白くなったんじゃないかなぁ。
セレブ専門のティーン窃盗団が実在したというニュース自体は興味深かったんですけど、映画自体はさほど楽しめませんでした。本作で最も引っかかったのは、登場人物たちが全員どうでもいいヤツらだということ。窃盗犯たちは言わずもがな。ネットが浸透してから危惧されていた部分はあるものの、近年のSNSの普及は若者の自己顕示欲は抑え切れないものになってしまったように思います。犯人は金に困っていたわけでもないし、被害者に対して敵意を持っているわけでもない。むしろ憧れの対象の所持品を盗み身に着けることで彼らの存在に近づけると勘違いしているのだからかえって怖ろしい…。
かと言って、被害者に同情できる要素もそれほどないんですよね。パリス・ヒルトンが撮影のために自宅を貸したというのはなかなかすごいことですけど、つまりは高価な服や小物を盗まれても精神的な余裕がある証拠でもあるし、そもそもそれだけの金があってずさんなセキュリティ対策って…というツッコミが止めどなく溢れてきます。
これだけこき下ろす材料が揃っていても最後まで見ようと思わせるところはソフィア・コッポラの力量だと思いますし、エマ・ワトソン演じるニッキーの傲慢さと強かさにはニンマリさせられました。でも、今さらですが、この監督との相性はあまりよくないかも。

◆ソフィア・コッポラ監督作品の評価
「somewhere」 ★★★★★★☆☆☆☆

エヴァの告白 ★★★★★★★☆☆☆
マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、そしてジェレミー・レナー…。これだけ重いテーマでこれだけのメインキャストを揃えながらも、どこか薄味な印象を受けてしまったのが率直な感想。
移民の苦労話というのは決して珍しくないですし、展開が淡々としているからでしょうか。エヴァ(マリオン・コティヤール)を求めるブルーノ(ホアキン・フェニックス)とオーランド(ジェレミー・レナー)は対照的な性格ながら、どちらも危うさを持っていて、どちらを選んでも不幸街道に足を踏み入れそうな気配がムンムンするんですよね。それでも病気の妹を助けながら生きていくには、どちらかについていかなくてはいけない…。中盤まではそんなエヴァの境遇に同情していましたけど、話が進むにつれ、むしろそんなエヴァに出会ってしまった男たちの方が不憫で彼女への嫌悪感が募っていってしまったんです。
オスカークラスの3人の演技は文句なしなんですが、最初からそのレベルは想定できていただけに、プラスアルファの面白さがあれば結末まで高いテンションを保てたと思うんですが。惜しい作品でした。
スポンサーサイト

テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

いぬふく

  • Author:いぬふく
  • 趣味は多数。テニスは主にWTA(女子テニス)、音楽はアメリカンR&BとHIPHOP、ゲームと映画、読書はジャンル問わず。
    詳しくはプロフィールページからどうぞ!
最近の記事
カレンダー(月別件数付き)
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
ブログ内検索
リンク
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


いぬふくの最近観たDVD
いぬふくの今読んでる本
いぬふくの今やってるゲーム