全仏オープンテニス2015決勝

Serena Williams [1] - Lucie Safarova [13] 6-3, 6-7(2-7), 6-2

序盤からサービスやリターンで圧倒され、ロングラリーに持ち込めないサファロワ。ワンサイドゲームを予感させるハイペースな展開に、本来なら判官びいきになりそうな観客も2日間にまたがったジョコビッチvsマレーの決着後で力尽きたか、サファロワがポイントを取っても妙に大人しい印象を受けました。

歴史的な大記録を生み続ける女王vs大舞台で初の決勝に挑む中堅プレイヤーの典型といった内容で、第2セットで4-1、40-15まで行った時はサファロワを応援していた僕も、「勝ってくれ!」から「1ゲーム、いや、1ポイントでも多く取ってくれ」に気持ちが変化していました。
しかし、そこからセリーナが珍しく崩れ出します。2度のブレイクのピンチをどちらもダブルフォールトで落とすと、息を吹き返したサファロワがロングラリーを制するようになり、あっという間に形勢逆転。セリーナもストロークの調子が格段に落ちたわけではないものの、これまでラインを割っていた相手のストロークが際どいコースに決まり出したことで根負けする場面も目立ちました。
それでも、最終的に試合の流れを掴んだのは絶対女王。大会中に風邪をひき、決勝前日は練習を休んだという情報が入っていただけに、ファイナル0-2と苦しい場面からギアをもう一段階アップするだけの余力が残っていたとは驚きでした。サファロワも最後まで奮闘しましたが、本気モードの女王相手に第2セット終盤で見せた集中力を持続するのは難しかったでしょう。

敗れはしたものの、キャリア最高の結果を残したサファロワはこれで初のトップ10入り(7位)を果たしています。さらに、マテック・サンズと組んだダブルスでは全豪に続くGS制覇を果たし、5位まで浮上。未完の大器がここで一気に花開き始めましたね。もちろん、期待が大きくなればプレッシャーも増すでしょうから、昨年ベスト4入りしたウィンブルドンは厳しいトーナメントになるでしょうが、上手く気持ちを切り替えて次のトーナメントに備えてもらいたいところです。

それにしても、衰えを知らぬ女王セリーナ。これで全仏は3度目の優勝、GSトータルでは20度目の優勝となりました。グラフの持つGSタイトル22の記録を塗り替えるのは不可能かと思われましたが、30代になってからも7つもタイトル数を上乗せしている彼女ならやってのけるような気がします。
さらに、昨年の全米から全豪→全仏と制しているため、ウィンブルドンで勝てば自身2度目のGS4連続優勝、セリーナ・スラム(本人命名)を達成、それどころか年間グランドスラムの可能性も残されています。正直、彼女のヒロイン気質は鼻につくときもあるし、他の選手の不甲斐なさにイライラすることもあるけど、これはもう誰のせいでもないんでしょうね。史上最強のプレイヤーが、残り少ないはずのキャリアでどこまで記録を伸ばすのか、見届けようと覚悟を決めた一戦でもありました。
スポンサーサイト

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

非公開コメント

こんばんは、いぬふくさん

ローランギャロス最終記事、ホントにお疲れ様です(^_^)

セリーナ絶対王者‥なんですかね‥
他選手の不甲斐なさ‥
どちらも紛れもない女子テニスの現実、仰る通りだと思います。

おそらくいぬふくさん程の方から見れば現在の女子テニスは面白くは無いのでは?
私自身もセリーナのテニスは好きではありません。かと言ってNo.1で在るのも疑い様も無い。
釈然としない中で、今は新たな芽が育つのを待つしか無いのがもどかしく感じます。

今後もいぬふくさんの見解、勉強させてもらいますね!

理想は3強か4強

わしさん、こんばんは。

テニスは1強や2強時代が長く続くとどうしても飽きられてしまいますね。
男子はフェデラー時代からナダルが、そしてジョコやマレーが加わってきたことで一気に盛り上がりが増したと思います。

個人的には勢いのある若手よりも、苦労を知っているベテランの方が応援の対象になりやすいんですが、セリーナは強すぎて応援し甲斐がないというのが本音です。
だから彼女には罪がない…。
下の選手たちの実力にも不満はないんですけど、今の若手はセリーナに対し尊敬の念を抱きすぎていますよね。
彼女に負けた後に本当に悔しそうな表情ができるのは、シャラポワかアザレンカくらいしかいないんじゃないでしょうか。

良いですね~

こんにちは、いぬふくさん

女子4強、やはりシャラポワ、アザレンカ、クヴィトワですかね。
みんなアップダウンが激しいですけど(笑)
いぬふくさんの仰りたい事わかる気がします。尊敬の念とファイテイングスピリッツは別のもの、試合をする前から既に負けているのかもしれませんね‥

セリーナはセリーナ、我が道を行く。
そして誰が抜きん出るか‥
男子には無い女子テニスならではの魅力ですね(^_^)

4強展望

実績の面から見ればこの4人でしょうね。
ただ、そうなってしまうと全員が攻撃型なので、守って強いウォズニアッキやラドワンスカ姉がそこに食い込んでくれれば、個性が出て嬉しいです。
今だったらハレプでしょうか。

個人的には、90年代後半が最も面白かったような気がします。
多くのプレイヤーから尊敬されるグラフやセレスがいて、中堅のダベンポートが地味ながら着実に実力を伸ばし、そこに怖いもの知らずのヒンギス、クルニコワ、W姉妹がコート外でも舌戦を繰り広げる。
ウェアもどんどん個性的になり、女子テニスならではの楽しみ方ができました。

今のメディアももっとキャラクターに焦点を当てた記事を書いてくれると嬉しいんですけどね。
プロフィール

いぬふく

  • Author:いぬふく
  • 趣味は多数。テニスは主にWTA(女子テニス)、音楽はアメリカンR&BとHIPHOP、ゲームと映画、読書はジャンル問わず。
    詳しくはプロフィールページからどうぞ!
最近の記事
カレンダー(月別件数付き)
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
ブログ内検索
リンク
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


いぬふくの最近観たDVD
いぬふくの今読んでる本