人間失格 他

ばかもの ★★★★☆☆☆☆☆☆
年上の額子(内田有紀)によって童貞を奪われた大学生のヒデ(成宮寛貴)は、そこからセックス漬けの日々。特に何も考えるわけでもなく、欲望の赴くままに行動して、それでも幸せな毎日を送っていた…。
ここでのヒデの発情っぷりが妙にリアル。生々しい会話も下品さには繋がらりませんし、多くの男がここに共感できて、遠い目で甘酸っぱい思い出を掘り返すんじゃなかろうかと思いますね。
しかし二人が別れ、ヒデがショックから立ち直れず自暴自棄になっていくあたりからおかしくなり始めます。最初こそその堕落した姿を自分と重ねることができていたんですけど、アルコール依存症に陥るほどなのかなぁ。その観点だと、彼にとって額子という存在がどれほど大きな存在だったのか説明不足のように思えました。
結局ヒデは額子の存在以外には自分を見失う要素がなかったと思うんですよ。アルコール依存症になる前は仕事や家族、友人関係にも問題がありませんでしたし。そのイメージがあるせいで、(いくら変化があったにせよ)数年後に二人が再会を果たしたことにマイナスの感情を持ってしまいました。その辺も含めて二人は"ばかもの"なんですかねぇ…。
あと、部屋の明かりがキャンドルだったり、女性監督かと思うようなベタな演出に閉口。

◆内田有紀主演作品の評価
「クワイエットルームにようこそ」 ★★★★★★★★☆☆

人間失格 ★★★★★★★☆☆☆
生田斗真の大庭葉蔵はジャニーズという色眼鏡で見ていたのが申し訳なくなるくらいしっくりきました。同じ理由で中原中也役の森田剛も、そして演技力に疑問を持っていた伊勢谷友介もしっかり映画を盛り上げています。登場人物が適度にデフォルメされていたのが奏功しましたね。
それに加え、太宰作品は世界観が確立されているからか、誰が撮っても一定のクオリティが保証されていて、これも安心して観ることができました。この2点だけでも満足はできます。
ただ、「パンドラの匣」や「ヴィヨンの妻」が原作並、もしくは原作以上の映画に仕上がっていたことを考えると、本作は原作のイメージビデオに止まっているのが少し残念でした。主人公、葉蔵の鬱屈した心情などは原作に比べて描写が足りず、見方によっては単なるプレイボーイのダメ男(しかも熟女モノ)にしか感じられない恐れもあります。悪くはないんですが、観賞後に思ったのは原作を再読したいというのと、「ヴィヨン」や「パンドラ」をもう一度観たいということでした。

◆太宰治作品の映画化
「ヴィヨンの妻」 ★★★★★★★★☆☆
「パンドラの匣」 ★★★★★★★★★☆
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テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

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