プリンセス・トヨトミ / 万城目学

プリンセス・トヨトミ (文春文庫)プリンセス・トヨトミ (文春文庫)
(2011/04/08)
万城目 学

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これ、映画版とキャラクター設定が違うんですね。
映画の予告編を見ていたせいで、頭脳明晰で冷静沈着な女性である旭ゲンズブールを綾瀬はるかが、天然ボケながらミラクルを起こす男、鳥居を岡田将生が演じているのかと思いきや、配役は逆。これって、鳥居役に綾瀬はるかを充てたかったがためのキャスティングなんでしょうか。自分も「ホタルノヒカリ」でのゆる~いキャラで綾瀬はるかを好きになったし、本人の天然なところもたまらんので、全然問題なしですけども。

日本の中に大阪国という独立した国家が存在したというのは、想像力豊かな子どもが考えそうなアイデアではありますが、それをきちんと細かいところまで設定することによって、壮大な物語になっています。
ただ、緻密な設定が災いして、読みづらく感じました。全体的に説明が多いんですよね。読者が物語を楽しむために知っておくべき情報がありすぎて、脳みそを回転させ続けていなければならない状態。これでは感情が入り込む隙間がありません。

それでも、根底には父子の絆が描かれていて、主人公的ポジションの少年が女の子になりたいという願望を持っていることもちゃんと繋がってくるわけですが、もっともっと深く描いてほしかったという思いが残りました。松平ら会計検査員側と、大阪国側の両面から書かれているために、結構な長編の割に描かれ方が浅い気がするんです。両者が相対していよいよ結末に!というところでも、結局大したことが起こりませんでしたし。個人的には、展開の動きが少ない前半の方が登場人物の性格がしっかり感じられて、楽しく読み進めることができました。

ちなみに、自分は歴史にも大阪という土地にも詳しくないので、どこまでが事実でどこからがフィクションなのかはあまりよく判りません。そのあたりに詳しい人なら細かいところで楽しめるかもしれませんね。

◆万城目学作品のレビュー
「鴨川ホルモー」
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テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

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