死神の精度 / 伊坂幸太郎

死神の精度 (文春文庫)死神の精度 (文春文庫)
(2008/02/08)
伊坂 幸太郎

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発表する作品を次々とヒットさせる作家なので、一部だけでも読んでおこうと思うんですが、この人多作すぎ…。どれを読んだらいいのか分からなかったので、とりあえず図書館に置いてあったものに手を付けてみました。

これは短編集ではあるものの、完全に独立しているわけではなく、死神の千葉を主人公とした連作になっているんですね。千葉の目を通して様々な人間の死を描いているんですが、死がどれも重苦しく扱われていないのは面白い点です。というより、対象が本当に死に向かっているとは到底思えない軽さ。
6つのエピソードの中では、アガサ・クリスティのパロディのような「吹雪に死神」が好きです。身の回りで殺人が幾つも起きていて全員が震えているにもかかわらず、一人平然としている千葉が滑稽でした(死神なんだから当たり前…)。

でも、ベストは最後の「死神対老女」ですね。軽いエピソードが続いていた中、これは心にじんわりと沁みてきてとても印象的。「死神対老女」のおかげでこの短編集自体がグッと締まって、心地良い読後感が残りました。

というわけで、これまでに読んだ伊坂作品の中では好きな方に入る作品ですが、もう少し読み応えがほしかったというのが本音です。そうするととっつきやすさが犠牲になってしまうのかもしれませんけど。
それと、死神がミュージックをこよなく愛するという設定は必要? 一応、あるエピソードとの繋がりはあるんですが、ちょっと無理矢理な設定に感じてしまいました。死神の天然っぷりにも違和感。彼が日本語に疎いのをアクセントとして入れ込んでいるんですけど、別に面白くなかったなぁ。この辺は単に作者との相性なんでしょうけどね。

◆伊坂幸太郎作品のレビュー
「重力ピエロ」
「チルドレン」
「ラッシュライフ」
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テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

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