1Q84 BOOK2 / 村上春樹

1Q84 BOOK 21Q84 BOOK 2
(2009/05/29)
村上 春樹

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「ダンス・ダンス・ダンス」以降の村上春樹作品としては最も読みやすく、最後まで高いテンションを保つことができました。彼の作品にしては珍しくストレートなミステリー(これをストレートと言えるかどうかは微妙ですが…)で、常に先が気になって仕方ない。二人の主人公の話が交互に語られるというのがもどかしかったです。これだけワクワクさせられたのは本当に久しぶり。

ただ、やはりこれは100万部も売れる小説ではないでしょ。至るところで酷評も聞かれますが、それも納得。特にこのBOOK2では性描写がかなり過激なんです。その行為というよりも、自分を解放するためや儀式としてセックスが用いられているため、そこに嫌悪感を持つ人も多かったんじゃないでしょうかね。かく言う自分も若干引き気味になってしまった部分はありました。春樹作品の性描写は基本的に生々しいものが多いけど、今回のはさすがにね…。

しかし、それも気にならなくなるくらいミステリーとして魅力的。
BOOK2では死体が増えるだけでなく、忽然と姿を消してしまう人物も多いんですよね。主人公たちにとって大切な人々が次々と"失われて"いってしまいます。その中には僕が特に気に入っていた人物も含まれていて、一時は読み進めるのが辛くなるほどでした。
しかしその反面、「空気さなぎ」のあらすじが明らかになったり、「さきがけ」のリーダーが姿を現すなど、新たに見えてくるものもたくさんあります。そして天吾と青豆が接近。ただ、そのどれもがはっきりとは完結しないのも春樹的ですが、この後BOOK3が発表されたということは何かしら<解りやすい>結末を迎えるということなんでしょうか。ますます期待感が高まります。でも、村上春樹のことだからBOOK3まで引っ張っておいて結局完結しないなんてこともありそう。

個人的には天吾と青豆の関係に進展があるのかというところが非常に気になるところ。このまま読者の想像に委ねられた形で終わるのか、BOOK3でその関係が大きく形を変えるのかはまだ分かりませんけど、個人的にはやはり二人の再会を見たいものです。まぁ、主人公が心を開いた人物にハッピーエンドが訪れるパターンって、彼の小説ではほとんどないんですけど…。

余談ですが、この作品はもし映画化してもキャスティングがかなり難しそうですよね。青豆はもちろん、天吾も性格はこれまでの春樹作品の主人公に近いのに、スポーツ万能で大柄な身体という点ではかなり印象が違いますから。自分の中でもいまだに見た目がイメージできませんが、BOOK3を読み終わるまでには考えてみたいと思います。

<関連作のレビュー:「1Q84 BOOK1」
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テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

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