楽天ジャパンオープンテニス予選観戦記

東レPPOは2年連続で雨で断念しましたが、ジャパンオープンの方はここ数年天気に恵まれています。予選は3年連続で同僚と観戦してきました。

しかし今年は例年以上に情報が錯綜していましたね~。当初、予選のエントリーリストにはルブリョフやチョリッチといった期待の若手が名を連ねていましたが、両者ともギリギリで北京にチェンジ。そして、予選最大の話題だったシャポバロフは来日を果たしながらも直前で欠場を表明(ビザの関係という説もありましたが…)。本命のユーズニーと、昨年発掘したイ・ダクヒは最初からチャレンジャーにエントリーしていたこともあり、正直なところ、一気に興味が薄れてしまいました。
錦織くんの活躍でこの大会の盛り上がりは10年前には考えられないものになりましたけど、一方でそのフィーバーに運営が追いついていないのも事実。一部のスター選手に頼るだけでなく、トップ30クラスの魅力的なプレイヤーをもっと揃えて予選も充実させてほしいところ。賞金額は大きく違うとはいえ、獲得ポイントは北京と同じなんだから、効率よく稼ぐのならもってこいの大会のはずなんですけどねぇ。

それでも、全米オープンでフェデラーとフルセット戦ったティアフォーの存在が観戦の楽しみに…。
相手は大学生の上杉海斗選手。学生テニスが主戦場なので、名前以外の事前情報はほとんどありませんでした。いくらティアフォーが見られるとはいえ、一方的な試合はちょっとな~と失礼ながら思っていたんですが、上杉くんが意外とがんばっていて第2セットは見応えのあるラリーが堪能できました。ティアフォーのビッグサーブもコースが甘くなるとブロックリターンでラリーに持ち込まれ効果薄。ミスが増えてきて繋ぎにいったところで、上杉くんがネットに詰めて決めるという展開が目立ちましたね。
ただ、競ってもティアフォーにはまだ余裕があり、最後はワンブレイクをモノにしてストレート勝ちを収めました。このあたりはさすが10代にしてトップ100に入っているプレイヤーといったところ。まだプレーは不安定ですけど、ツアークラスで揉まれて早いうちにトップ50には定着してほしいものです。

この日、観た試合はこれだけ。あとは練習コートを廻っていました。
最も多く見かけたのはシャポバロフ。コーチとの基礎トレーニングと、ダニエル太郎とのゲーム形式の練習でガッツリ。欠場で諦めていたので、練習だけでも見られたのは嬉しかったです。ただ、正直なところシャポバロフにはまだ魅力を感じないんだな。

練習コートも地味ではありましたが、最後にシモンが練習に来てくれたので満足して帰宅できました(練習相手は内山くん)。今季は散々な成績ですけど、好きな選手に毎年のように会えることに感謝して本戦でも応援していきたいと思います。ただ、ヤンコーチとは別れてしまったんですね。内山くんサイドのスタッフが充実していた分、シモン側が余計に淋しく見えましたよ。
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テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

2017年10月前半の注目作

▼MUSIC

△10/13【Beautiful Trauma / P!nk】

キャリアを追うごとに寡作になっていくP!nkの、実に5年ぶりとなる7thアルバムがリリース。2000年前後にデビューした中で、ここまで安定したセールスを記録できるアーティストは他にBeyonceくらいしか見当たらなくなってしまいました。これだけブランクがあると不安もありますが、先行シングルの「What About Us」を聴く限りパワーダウンは感じられず、クオリティには期待できそう。

▼GAME

△10/5【オーバーウォッチ ゲーム・オブ・ザ・イヤー・エディション (PS4)】

ソフトではないので上には挙げませんでしたけど、今回の目玉は10月5日発売の「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」でしょうね。手のひらサイズの本体に21タイトルが収録されて7,980円(税抜)というのはお買い得。レトロゲームって数十分遊べば飽きてしまうことも多いので僕は買いませんが、幻の「スターフォックス2」が収録されているのは魅力的ですし、2Dアクションと「パネルでポン」は今でも通用する面白さなんじゃないでしょうか。

▼MOVIE

該当作なし。
さすがに今年の注目作はほとんど観尽くした感もありますし、秋はテニス観戦や登山など他の趣味の方が優先になるので映画館戦は一休み。

▼DVD

〇10/4【ハードコア】
〇10/6【スプリット】
△10/3【LION/ライオン ~25年目のただいま~】
△10/4【美女と野獣】
△10/4【22年目の告白 ―私が殺人犯です―】
△10/6【ワイルド・スピード ICE BREAK】

劇場映画とは対照的に、DVDは大充実。
「ハードコア」と「スプリット」は映画館で観たいと考えていたほどなので、この中でも優先的に…。
それに続くのは「LION」ですかね。デーヴ・パテール主演というのと、大切な存在との再会というテーマが大好きな「スラムドッグ$ミリオネア」を彷彿とさせるので、観る前から良作認定してしまいそうです。

ちょうど3連休もあるし、まとめて新作をレンタルしようかと計画中。

怒り 他

アイアムアヒーロー ★★★★★★☆☆☆☆
最近よく見かける漫画原作の実写化ながら、「バイオハザード」をハリウッドに奪われた日本が、ようやく本格的なゾンビ映画を作り上げたと話題になった作品。確かに特殊メイクやCGのクオリティは高く、よく知っている俳優たちがゾンビ化するのを見るという楽しみ方はできますね。特に、片瀬那奈の壊れっぷりは一見の価値あり。それに棒高跳びZQNの怖さはなかなかのものでした。
ただ、ユーモアのセンスは肌に合いませんでした。大泉洋が主演を務めたのは正解だったと思いますけど、ZQN(ゾキュン)というウィルスのネーミングセンスといい、要所要所に挟まれるコミカルな掛け合いといい、笑いがことごとくハマっていないのが残念。ストーリーもありがちではあるし、ヒロインの比呂美も途中から存在感を失ってしまいます…。あれだけの弾数をどこから調達したのかや、そもそもなぜ英雄は感染しないのかなど、細かいところをツッコむのは野暮というものなのかもしれませんけど、全体的には「称賛されるほどか?」というのが本音です。

怒り ★★★★★★★★☆☆
原作を忠実に映像化するという意味では見事な仕上がりですね。
八王子の夫婦殺人事件の犯人が顔を変えて逃走中。その犯人に顔がそっくりと言われているのが松山ケンイチ、森山未來、綾野剛が演じる3人の男。モンタージュ写真や防犯カメラの映像は3人の誰にも似ているという巧妙な作りをしていますし、原作の印象的なシーンはそのまま映画でも印象的なシーンとして描かれています。
それ以上に素晴らしいのがキャスト陣。映画化を知ってから原作を読み始めたので、その時点で登場人物のイメージは固まっているし、映画を観る段階では真犯人も知ってしまっていたんですけど、演技に違和感を持つような俳優が一人もいなかったおかげで物語に没頭できました。主要キャストはもちろん、チョイ役の池脇千鶴や高畑充希に至るまで、よくここまで実力のあるところを揃えたなぁ。その実力者たちに全く引けを取らない広瀬すずにも感心させられました。
忠実に映像化した弊害で、異様なほど夢中になった原作には及びませんが、正統派で重厚な日本映画としては久々のヒットです。

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

東レパンパシフィックオープンテニス

 <Quarterfinals>
Caroline Wozniacki(3) - Dominila Cibulkova(5) 3-6, 7-6(7-5), 3-1 ret.
Garbine Muguruza(1) - Caroline Garcia(9) 6-2, 6-4
Anastasia Pavlyuchenkova - Barbora Strycova 5-7, 6-3, 6-1
Angelique Kerber(7) - Karolina Pliskova(2) 7-6(7-5), 7-5

 <Semifinals>
Caroline Wozniacki(3) - Garbine Muguruza(1) 6-2, 6-0
Anastasia Pavlyuchenkova - Angelique Kerber(7) 6-0, 6-7(4-7), 6-4

 <Final>
Caroline Wozniacki(3) - Anastasia Pavlyuchenkova 6-0, 7-5


昨年に続き予選、本戦通して一度も観戦に行かなかった東レPPO。予選は台風が接近して天気が荒れ、本戦に行けるならこの日かと考えていた祝日の月曜は、別の予定が入ってしまい断念しました。ま、月曜も半分は予選ですしね。
カサッキナやプチンツェワあたりは生で観たいプレイヤーではあるんですが、スヴェタとラド姉不在の中で、どうしても行きたいと思わせてくれるだけのパワーは今年はなかったな…。

生観戦なしで例年よりは興味が薄れたものの、最終的にはウォズニアッキの連覇で満足のトーナメントになりました。今季は6大会で決勝に進出しながらタイトルに手が届いていなかった彼女、ようやく優勝することができました。特に準決勝ではナンバーワンのムグルザにわずか2ゲームしか許さない圧倒的な強さを見せていましたね。今大会はサービスの調子がよく、それが自分のリズムを作り攻撃的なテニスを続けられた一因だったと思います。
そしてこれで10年連続のツアータイトル獲得という大記録を達成しました。昨年記録が途切れたシャラポワの13年連続、そして今年も自己記録を更新したセリーナの11年連続に次ぐ、現役3番手の記録となります。彼女の年齢、そして今年も7度決勝に駒を進めていることを考えるとまだまだ記録は更新できそうですね。

他にはパブリチェンコワの久々の活躍、そしてケルバーが全米で敗れた大坂にリベンジを果たし、プリスコワとの接戦を制するなど、復調に兆しが見られたのが注目ポイントでしょうか。

日本勢は大坂と尾崎が初戦敗退、唯一突破した奈良も2回戦でガルシアに敗れました。本戦での活躍ももちろんなんですけど、予選ドローの半分を日本人が占めていながら一人も勝ち上がることができないというのは、いくらプレミアトーナメントといえど残念なこと。先週の加藤のようにチャンスを掴む選手が東レにも現れてほしいものです。

ところで、この大会の裏では韓国・ソウルと中国・広州で大会が行われていましたが、ソウルの盛り上がりが気になりましたね。
もちろん、全仏チャンピオンのオスタペンコが出場していたことも大きいんだとは思うんですけど、インターナショナルシリーズとは思えないほどの客の入りと歓声の大きさでオスタペンコも楽しそうにプレーしていたように見えました。韓国は、特に女子はなかなかトッププレイヤーが出てきませんけど、こうやって興行的に成功させることでテニス界も盛り上がっていくかもしれませんし、日本も参考にすべき点がたくさんあるように思えます。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

Music Review(2017年9月)

Harry Styles / Harry Styles ★★★★★★★☆☆☆
僕がHarry Stylesという名前を知ったのはTaylor Swiftと交際していた時期で、そのせいで1Dの中でも最もアイドル然とした人というイメージが強かったんです。しかし、先行シングルの「(2)Sign Of The Times」は、昨年David Bowieを初めて聴いてUKロックを再評価した自分には衝撃的な一曲でした。彼のヴォーカルがこんなにハスキーでこんなに力強さと哀愁を感じさせるものだとは全く知りませんでしたし。
アルバムも(2)が突出しているとはいえ、アコースティックな良曲あり、「(3)Carolina」や「(7)Kiwi」のように現行ダンスロックに挑んだ曲ありで、驚きのクオリティ。個人的には、音に重みのある「(9)Woman」も心地よく聴けました。
まぁ、あくまで1Dメンバーのソロ作として見た場合の意外性というだけで、今後もこの路線でソロ作を作り続けるのならもう少し強烈な個性がほしいところですけどね…。

「Sign Of The Times」(US4位、UK1位)


Flower Boy / Tyler, The Creator ★★★★★★★★☆☆
「Goblin」のダークな作風しか知らなかったので、安易に手が出せないアーティストといったイメージがついてしまっていましたが、こんな世界観も作り出せるとは…。ゲストはR&B勢が目立ち、温かみのある歌モノアルバムとなっています。同じOdd FutureのFrank Oceanの他、EstelleやPharrell Williamsといった個性的なヴォーカリストたちの助けもあって楽曲のバリエーションも豊富。これがまたどれも心地良いんですよ。
かと思えば「(5)Who Dat Boy」ではTylerらしい不穏なトラックとラップが炸裂するなど、飛び道具的な役割&従来のファン向けの曲も用意されているのにも驚き。ずっとこれまでキャラ勝負のアーティストだと思っていたんですけど、意外と計算高く制作できる人なのかもしれません。
昨年世間で絶賛されたFrank Oceanは、個性が強すぎて個人的にはのめり込めなかったんですよね。そういう意味では、このタイミングで良質な歌モノが出てきてくれたのは本当に嬉しいです。

◆Tyler The Creator作品の評価
「Goblin」 ★★★★★☆☆☆☆☆



「Who Dat Boy」

テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

'17 9/22 Music Chart

Billboardと自分のランキングを融合させた独自の隔週Music Chart。
カッコ内は前回の順位。<>内は順に登場回数と最高位になっています。

(1)1. Wild Thoughts / DJ Khaled feat. Rihanna & Bryson Tiller <6,1>
(NEW)2. Look What You Made Me Do / Taylor Swift <1,2>
(3)3. Despacito / Luis Fonsi & Daddy Yankee feat. Justin Bieber <10,2>
(4)4. Bodak Yellow (Money Moves) / Cardi B <4,4>
(2)5. Unforgettable / French Montana feat. Swae Lee <6,2>
(NEW)6. 1-800-273-8255 / Logic feat. Alessia Cara & Khalid <1,6>
(6)7. Attention / Charlie Puth <5,6>
(5)8. Believer / Imagine Dragons <8,4>
(7)9. There's Nothing Holdin' Me Back / Shawn Mendes <5,7>
(10)10. Swish Swish / Katy Perry feat. Nicki Minaj <5,9>


Taylor Swift(テイラー・スウィフト)が2位に飛び込んできました。11/10にリリースされるニューアルバム「Reputation」からの1stシングルで、敵対しているKanye WestとKaty Perryに向けたと言われる楽曲。曲自体は前作のポップ路線を押し進めたようなものですけど、詞は深みも捻りもなくて面白くないなぁ。


6位はLogic(ロジック)。タイトルは自殺防止ホットラインの電話番号で、Logic自身が自殺を考えたことがあるという経験から、それを思い止まらせるための詞を書いたそう。ストレートに響いてくる詞やPVもいいですが、途中で少しだけ挟まれるAlessia Caraのヴォーカルにゾクッとします。


(11)11. Bon Appetit / Katy Perry feat. Migos <8,6>
(16)12. Slow Hands / Niall Horan <2,12>
(14)13. Strip That Down / Liam Payne feat. Quavo <2,13>
(15)14. Bank Account / 21 Savage <3,14>
(NEW)15. Rake It Up / Yo Gotti feat. Nicki Minaj <1,15>
(NEW)16. ...Ready For It? / Taylor Swift <1,16>
(17)17. Passionfruit / Drake <13,3>
(9)18. Shape Of You / Ed Sheeran <19,1>
(19)19. Royalty. / Kendrick Lamar feat. Rihanna <4,15>
(NEW)20. Sorry Not Sorry / Demi Lovato <1,20>


前回初登場してきたOne Directionのソロ・プロジェクトは今週もジワリと上昇。Zaynも新曲を出しましたし、ここの争いも面白いことになりそうです。

今週初登場は3曲。ここにもTaylorが入ってきました。こちらはややR&B色が強くて個人的にはこちらの方が好きですけど、あくまで比較すればというレベルで、前作の「Shake It Off」のPVを観た時のようなインパクトはまだありません。アルバムも「1989」がピークだったと言われないようなクオリティを期待したいところですが、今のところはやや心配。

テーマ : 洋楽
ジャンル : 音楽

騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編 / 村上春樹



「1Q84」同様、第2部まで読み終わっても解明されない謎はそのままで、そこも含めて相変わらずの春樹節。喪失と再生の物語なのも彼の作品だなぁと。井戸が重要な要素として描かれているあたり「ねじまき鳥クロニクル」を彷彿とさせますが、全体的な印象もねじまき鳥に近いかも。

謎が解明されないのにはさほど不満はないんですが、「1Q84」は主人公たちの運命が気になって、読み終わった後にも自分なりの結末を予想する面白さがあったのに対し、こちらは読み進めるほど自分と主人公の距離が開いていくような感覚に陥りました。
騎士団長や顔ながといった非現実的なキャラクターも、13歳の少女、まりえも、1部で出てきた時に期待したほどの魅力は発揮していませんでしたし。まりえはもう少し可能性を秘めたキャラだと思ったんですけど、自分の身体の成長について中年男に語るとか、現実には考えられないんですよね。
余談ですが、作中の騎士団長の描写はれっきとした人間なのに、読書中の脳内ではどうしても「猫の恩返し」のバロンに変換されてしまって修正に困りました…。

深読みしようとすればどこまででもできそうですけど、単純に物語としても面白く、少なくとも「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」よりは満足できました。しかし、やはり春樹作品だから読み進められたのは否めず、無名の作家だったら途中で投げてしまったかもしれません。村上春樹だから読み進められたのと同時に、村上春樹だからハードルが上がってしまう面もあり、正当な評価が難しい作品です。

◆第1部のレビュー
「騎士団長殺し 第1部 顧れるイデア編」

テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

ベイビー・ドライバー

babydriver.jpg

今年7本目の劇場観賞。年内は他にどうしても観たいと思えるほどの作品がないので、早くも見納めかもしれませんが、年間に7回も劇場に足を運ぶのは2012年以来のことですし、良作多めで満足しています。

というわけで、「ダンケルク」に続く2週連続の映画館は「ベイビー・ドライバー」。最初はノーマークでしたけど、ネット上での評判があまりによかったので観てきました。

何といってもゴキゲンな音楽に乗せて繰り広げられるカー・アクションが魅力的。冒頭の銀行強盗のシーンからテンションは最高潮に達していますし、その直後、主人公がカフェにコーヒーを買いに行くシーンだけでもこんなに見栄えのするものに仕上がるなんて!
幼い時に遭った交通事故の後遺症で耳鳴りが止まず、音楽を聴いている時だけそれが収まるという設定も素晴らしいですね。これによって、ミュージカルが批判される際に時折言われる、日常の中に突然歌が入り込む不自然さも解消されています。
「Tequila」に合わせて繰り広げられる陽気な銃撃戦は問答無用にテンションが上がりますし、バリー・ホワイトの「Never, Never Gonna Give Ya Up」のムーディーな曲とは全く異なる緊張感溢れるシーンなど選曲も絶妙で、よく引き合いに出されている「ラ・ラ・ランド」よりは、「パルプ・フィクション」をはじめとするタランティーノ作品との共通項をたくさん見つけました。

キャストもケヴィン・スペイシーとジェイミー・フォックスくらいしか知らなかったんですけど、主演のアンセル・エルゴートは犯罪組織に属する善人というキャラクターがしっくりきてよかったです。女優陣はヒロインのリリー・ジェームズよりも、セクシー且つクールなエイザ・ゴンザレスのインパクトの方が上回っていました。

正直、ストーリー性は少し弱く、アクションが少ない中盤はダレるというこの手の作品にありがちな問題点も抱えてはいるんですけど、終盤の盛り上がりに助けられて後味はかなり良し。コアな映画ファンに支持される監督というイメージだったエドガー・ライトも、今作で一般層にも浸透したんじゃないでしょうかね。次回作にも注目していきたいと思います。

★★★★★★★★☆☆

◆エドガー・ライト監督作品の評価
「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」 ★★★★★★★☆☆☆

テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

今週のWTA(2017年9月第3週)

 <JAPAN WOMEN'S OPEN TENNIS>
Zarina Diyas - 加藤未唯 6-2, 7-5


結果の前に、伊達公子の引退について。
残念ながら初戦でクルニッチにダブルベーグルを焼かれてしまいましたけど、故障を抱えた身体で最後まで戦ってくれました。
そしてセレモニーに涙…。伊達のスピーチはもちろん、浅越が語ったオンコートコーチングの内容にはやられたなぁ。敗退目前でも1ゲーム奪いたいと必死になる伊達は本当にかっこいいなと思いましたし、これだけ特別な力を持ったプレイヤーをもう見られないのかと惜しい気持ちに包まれました。
体操でいう高難度の技を連発するような彼女のテニスは噛み合わないと凡戦に陥りがちでしたが、体力面の不利を補うためには仕方のない戦略でしたし、ハマればトップ10をも粉砕する力も見せてくれましたね。あれだけスリリングなテニスを見せてくれる日本人女子プレイヤーはきっと当分現れないでしょう。本当にお疲れ様でした、そしてありがとうございました。

伊達に完勝したクルニッチを破って決勝まで進んだのが加藤。最近のダブルスの活躍が目立つ彼女がシングルスでも覚醒しました。ストロークはスピンを主体に、コートを縦横無尽に駆け回るプレースタイルは、相手にプレッシャーをかけるに十分なもの。ただ、このプレースタイルで予選からの連戦はさすがにキツかったかな。

決勝の相手、ディアスも予選上がりでしたが、彼女の方は疲れを感じさせない攻撃的なテニスを最後まで貫きました。これがツアー初タイトル。スリクソンのモデルも務め、tennis.jpのブログも持っているプレイヤーなので、初タイトルを日本で獲ってくれたのは嬉しい限り。
彼女は昨年9月から故障により7ヶ月間戦列を離れていたそうですが、こうやって故障を乗り越えて、以前よりも大きな活躍を見せてくれるプレイヤーが増えてきたというのは、他のプレイヤーにも励みになるでしょうね。

 <Coupe Banque Nationale>
Alison Van Uytvanck(7) - Timea Babos(3) 5-7, 6-4, 6-1


こちらもツアー初タイトル。23歳、ベルギーのバン・ウィトバンクが優勝しました。
10代の頃からトップ100入りを果たし、一昨年の全仏ではベスト8入りの実績を持つ彼女ですが、ここのところは低迷気味。これを機に、再び上昇気流に乗れるでしょうか。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

2017年9月後半の注目作

▼MUSIC

△9/22【Double Dutchess / Fergie】
△9/29【Younger Now / Miley Cyrus】
△9/29【Bluebird Of Happiness / Tamar Braxton】

秋になると女性アーティストのリリースが増えますね。上の日付は輸入盤や配信開始日で、国内盤はMileが10/4、Fergieが10/18発売になります。
この中で一枚選ぶとしたらMiley Cyrus。しかし、Mike Will Made Itと手を組んだ前作とはまた路線が大きく変わってメロディ重視の先行シングルを聴くと、自分の好みからは少し離れてしまったかなという気もします。

Fergieは11年ものブランクの末にようやく2ndソロ・アルバムをリリース。リリースのタイミングを失っている間に時代の流れに取り残されてしまった感が拭えず、ヒットは期待できないでしょうが、アルバムの方はとりあえずストリーミングで聴いてみようと思います。

▼GAME

〇9/28【ファイアーエムブレム無双 (Switch)】
△9/22【ドラゴンクエスト10 オールインワンパッケージ (Switch)】
△9/28【フォールアウト4 ゲーム・オブ・ザ・イヤー・エディション (PS4)】

どちらのシリーズも好きな身としては、「FE無双」はぜひ遊んでみたいところ。最初のうちはプレイ動画を見ても「アルスラーン無双」と大差ないように思えて惹かれなかったんですが、やはり思い入れのあるキャラを自由に動かせると思うと欲しくなりますね。ただ、プレイヤーキャラが各作品の主役級ばかり、さらに「覚醒」以降が中心というのは残念。DLCでもいいので「紋章の謎」のカインとアベル、ミネルバあたりが使えればな…。

「フォールアウト4」は2年前に発売された本編にDLCをセットにしたバージョン。本編のみも廉価版価格で発売されるので、やり込み派でない人はこちらをどうぞ。
僕は数ヶ月前に今さらながらPS3版「3」を買って寝かせてあるので、「ボーダーランズ2」が終わり次第そちらから遊んでみようと考えています。

▼MOVIE

△9/29【ドリーム】

アメリカでは「Hidden Figures」というタイトルで公開され、アカデミー賞の作品賞にもノミネートされた作品がようやく日本公開。黒人女性俳優として重要なポジションにいる3人がメインキャストということで、それだけでも観る価値があるというもの。
実は試写会に当選していたんですが、仕事の都合がつかず断念。時間のある時にゆっくり観賞しようと思います。

▼DVD

△9/22【雨の日は会えない、晴れた日は君を想う】

3月に有休を使って劇場まで足を運んだ作品がパッケージ化。率直に言うとそれほど琴線に触れるわけでもなかったんですけど、ジェイク・ギレンホールの好演が光る良作なので、少し変わったヒューマンドラマを観たい人にはオススメします。
劇場観賞時の感想はこちら

ダンケルク

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クリストファー・ノーラン監督はほとんど観ている僕も、苦手な戦争映画なのでDVD待ちにしようかという考えもよぎったんですけど、大画面、しかもIMAXで観た方がいいという意見を目にして劇場へ足を運ぶことを決意。さすがにIMAXとまではいかなかったものの、できるだけ大きなスクリーンで…ということでTOHOシネマズの大型スクリーン、TCXで観てきました。

確かにこれは大画面と大音量で体験しないと魅力が伝わりづらい作品かもしれません。「インターステラー」のような解りやすい壮大なドラマ性や、「インセプション」のような映像やストーリーの仕掛けを求めると肩透かしを食らうでしょう。人間ドラマや戦争の残酷さを強く描いているわけでもないので、序盤はその淡々とした展開に確かに戸惑いました。しかし、空・陸・海、それぞれの戦場の様子を客観的に描くことに終始していているからこそ味わえる緊迫感というのは確かにあって、慣れていくと「よくわからんけど、なんかすごい!」という感覚に支配されるようになります。
その点だけでも新しい戦争映画であることは間違いありません。

じゃあ、画面の迫力だけで魅せる映像作品かというと、全く違います。
トム・ハーディにキリアン・マーフィー、ケネス・ブラナーといったメジャーどころも出ているものの、彼らの出番やセリフは決して多くなく、全体的には無名の若手俳優が多数起用されている印象。クリストファー・ノーラン作品と考えると驚きのキャスティングですけど、それがかえって作品のリアリティを高める一因になっているように思えましたね。ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズにしても客寄せ的な意味合いは一切なく、見事に溶け込んでいました。
個人的には、イギリス空軍のパイロット役で出演していたジャック・ロウデンがかなりよかったです。この人、戦闘機に乗っている時と、濡れた髪で船に乗っている時の印象が全く違うから、不思議と気になってしまうんだなぁ。別の作品でも演技を見てみたいものです。
それと、陸軍兵士役のアナイリン・バーナードも好きな系統の顔じゃないはずなのに好感を持てました。

自宅の小さなテレビ画面でも楽しめるかどうかは微妙ですけども、新しい映像表現と若手俳優の発掘を楽しめただけでも価値のある作品でした。

★★★★★★★★☆☆

◆クリストファー・ノーラン監督作品の評価
「インターステラー」 ★★★★★★★★★☆

テーマ : 戦争映画
ジャンル : 映画

全米オープンテニス2017 決勝

Sloane Stephens - Madison Keys(15) 6-3, 6-0

同国のプレイヤー同士、しかもGSの決勝の舞台が初めてのプレイヤー同士とくれば、どちらかが緊張から本来の力を発揮できず、凡戦に終わってしまうこともありがち。2004年全仏のディメンティエワ、2013年ウィンブルドンのリシキあたりがそうでしたよね。

この試合はハイライトでしか確認できていませんが、まさかここまでのワンサイドゲームになるとは予想していませんでした。
特にキーズは準決勝でサービスが絶好調。一度もブレイクポイントすら与えることなくバンダウェイを圧倒していただけに、その勢いが決勝にも続くものと予想していましたが、やはりGS決勝であり、相手も攻撃型のバンダウェイとは違う堅実なベースラインプレイヤーであるスティーブンスということで、かなり勝手が違ったんでしょう。たった15ゲームの試合でアンフォーストエラーが30というのはさすがに多すぎますね。準決勝は同じゲーム数を戦ってエラーが3分の1の9つしかありませんでしたから。悔しさの残る敗戦となってしまいましたけど、キーズはまだ22歳。今後まだまだチャンスはあるはずです。

対するスティーブンスはさすがでした。彼女にも緊張がなかったはずはないと思いますが、プレーが崩れることなく最後まで落ち着いていましたね。トロントの大会前には900位台だったランキングも、トロントとシンシナティのベスト4、そして全米の優勝ポイントだけで17位まで上がってきてしまいました。本人も予想していなかったであろうこの復活劇、自己最高位11位の更新も視野に入ってきましたけど、焦らず今の調子を維持することに努めてもらいたいところです。

さて、全米が終了して、スティーブンス以外にもランキング変動で注目点があります。
まずは全仏女王のオスタペンコがトップ10入りを果たしました。まぁ、これはほとんど確定事項として見られていたでしょうから驚きはありませんね。しかし、北米ハードに突入してからはあまり結果を残せておらず、定着できるかというとまだまだ未知数。彼女の場合、GSチャンピオンとしてのプレッシャーに潰されているというよりも、全仏が単なる確変期だったという見方が正しいでしょう。

そして大会の焦点の一つだったナンバーワンの座。準々決勝が終わった時点でムグルザがその座に就くことが決定していましたが、2位のハレプとの差は僅か65ポイントしかありません。スビトリナ、プリスコワを含め、ここから守るポイントにはそれほど差がないため、武漢や北京の結果次第でまた大きく動いてくるかもしれません。そうなると、東レPPOにも出場予定のムグルザとプリスコワが有利かな。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

'17 9/8 Music Chart

Billboardと自分のランキングを融合させた独自の隔週Music Chart。
カッコ内は前回の順位。<>内は順に登場回数と最高位になっています。

(1)1. Wild Thoughts / DJ Khaled feat. Rihanna & Bryson Tiller <5,1>
(2)2. Unforgettable / French Montana feat. Swae Lee <5,2>
(3)3. Despacito / Luis Fonsi & Daddy Yankee feat. Justin Bieber <9,2>
(13)4. Bodak Yellow (Money Moves) / Cardi B <2,4>
(4)5. Believer / Imagine Dragons <7,4>
(6)6. Attention / Charlie Puth <4,6>
(8)7. There's Nothing Holdin' Me Back / Shawn Mendes <4,7>
(5)8. That's What I Like / Bruno Mars <14,3>
(9)9. Shape Of You / Ed Sheeran <18,1>
(10)10. Swish Swish / Katy Perry feat. Nicki Minaj <4,9>


V4の「Wild Thoughts」が独走態勢に入ってきました。次週はTaylor Swiftの新曲が上位に飛び込んできそうですが、いきなりの首位奪取となるか。

そして、前回紹介できなかったCardi B(カルディ・B)ですね。元ストリッパーという異色の経歴の持ち主で、SNSとリアリティ番組で人気に火が点いてからのラッパーデビューということで、一気にチャートを駆け上がっています。今のところ、Iggy Azaleaのような色物っぽさも拭えないものの、上手くアルバムデビューや客演まで繋ぐことができればNicki Minajのように定着する可能性も秘めていますね。


(12)11. Bon Appetit / Katy Perry feat. Migos <7,6>
(7)12. I'm The One / DJ Khaled feat. Justin Bieber, Quavo, Chance The Rapper & Lil Wayne <9,2>
(11)13. Body Like A Back Road / Sam Hunt <10,9>
(NEW)14. Strip That Down / Liam Payne feat. Quavo <1,14>
(20)15. Bank Account / 21 Savage <2,15>
(NEW)16. Slow Hands / Niall Horan <1,16>
(16)17. Passionfruit / Drake <12,3>
(15)18. Congratulations / Post Malone feat. Quavo <8,8>
(18)19. Royalty. / Kendrick Lamar feat. Rihanna <3,15>
(RE)20. Green Light / Lorde <12,10>


今週の初登場は奇しくもOne Directionメンバーのソロデビュー曲。いやぁ、ここまでソロ・プロジェクトを立て続けに成功させるグループだとは思いませんでした。全員の方向性が明確で、シングルを聴いただけで個性が見えてきます。
今回の二人はどちらもEd Sheeranを彷彿とさせる楽曲ですけど、Liam Payne(リアム・ペイン)はEdのヒップホップの部分を、Niall Horanの方はアコースティックの部分を抽出した感じですね。Quavo効果か、チャートアクションはLiamの方が上を行っていますが、僕はNiallのシングルの方が好きです。失礼ながら、1Dの中では地味な印象だったNiallがソロでトップ20入りを果たせるとは予想できませんでした。

NiallはまだPVが公開になっていないので、今週はLiamのPVを…。

テーマ : 洋楽
ジャンル : 音楽

全米オープンテニス2017 準決勝

Sloane Stephens - Venus Williams(9) 6-1, 0-6, 7-5
Madison Keys(15) - CoCo Vandeweghe(20) 6-1, 6-2


決勝はヴィーナスvsバンダウェイで、ヴィーナスの優勝…という僕の希望は決勝を待たずして潰えました。

ヴィーナスは今回もタイトルに手が届きませんでしたね。あれだけの実績がありながら、セリーナがナンバーワンに君臨してからはどうしても妹の引き立て役のような存在になってしまい、近年も大きな舞台では若いプレイヤーの勢いに押し切られるケースが増えており、なかなか主役の座に立つことができません。
しかし、今季のGSで準優勝→4R→準優勝→SFという成績は、37歳とは思えないほど驚異的なもの。日本のメディアもこの偉業をもう少し取り上げてほしいところなんですが…。

そのヴィーナスを接戦の末に下したスティーブンスは、本当に夢のような復活劇と言えるでしょう。一年間もの長期離脱からようやく復帰したものの、先月のランキングは900位台だったんですから。そこからプレミア5の2大会でベスト4入りし現在83位。この決勝進出で最低でも22位までランキングを戻すことが確定し、もし優勝すると17位まで浮上することになります。
10代の頃からポスト・セリーナと騒がれた24歳のスティーブンスは、やや守備的ながらも力みのないフォームから繰り出されるストロークが確かにセリーナを彷彿とさせます。経験さえ積めばトップ10入りするだろうと見られていましたけど、大きな故障を乗り越えたことで精神的な強さも身に付けたのかもしれません。

もう一つの準決勝は意外なほどのワンサイドゲーム。キーズがバンダウェイを下しました。バンダウェイが負け試合で笑顔なのを初めて見た気がします…。
キーズもまたポスト・セリーナと言われながら故障に苦しんだプレイヤーなんですよね。昨年トップ10入りを果たしながら、最終戦出場のために無理をしたのが祟って今季は出遅れました。インディアンウェルズで復帰を果たしたものの、ウィンブルドンまでは結果に繋がらず、スタンフォードの優勝でようやく本来の力が取り戻せた様子です。

お互い苦しい時に励まし合ったという仲なので、どちらが勝っても試合後は後味のいい空気が流れることでしょう。ただし、仲良し同士の試合は凡戦になることも多いんですけども。
ちなみに、両者の対戦は2015年のマイアミで一度きり。その時はストレートでスティーブンスが勝っています。僕はスティーブンスを応援しますよ。ランキングはキーズの方が上ですけど、キャリア的にも大きなタイトルへのプレッシャー的にも互角と見てよさそうです。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

全米オープンテニス2017 準々決勝

CoCo Vandeweghe(20) - Karolina Pliskova(1) 7-6(7-4), 6-3
Venus Williams(9) - Petra Kvitova(13) 6-3, 3-6, 7-6(7-2)
Madison Keys(15) - Kaia Kanepi 6-3, 6-3
Sloane Stephens - Anastasija Sevastova(16) 6-3, 3-6, 7-6(7-4)


本当にオール・アメリカン・セミファイナルが実現してしまいました。W姉妹に加え、リンジー、セレス、カプリアティがトップ10にいた2000年前後にも実現しなかった大記録ですよ。少なくとも、僕が本格的にテニスを見始めた1997年以降では、同一国のプレイヤーが4強を占めるというのはなかったはずです。

芝の女王対決はヴィーナスが制しました。これまでの対戦同様、今回もフルセット。しかもタイブレイクまでもつれましたね。これまでは最終的にクヴィトワが制す展開が多かっただけに、ファイナル3-1となった時はそのままクヴィトワが流れを掴んだかと思いましたけど、全豪とウィンブルドンで寸前で逃したタイトルを今度こそ手に入れようとするヴィーナスの執念が勝った形でしょうか。
これで今季のGS最多勝が決定したヴィーナスは優勝すると世界2位に返り咲き、1位復帰も射程圏内に捉えます。若い頃は故障が多いせいで選手としては短命に終わるだろうと思っていましたが、37歳にして新たなピークを迎えようとするとは本当に恐れ入りました。

さて、ヴィーナス以外は全員がGS決勝の舞台に立ったことがないということで、誰がヴィーナスを倒すのか、アメリカの次期エースの座への挑戦権を賭けた戦いになりましたね。トップハーフのキーズvsバンダウェイはビッグサーブとフォアハンドを軸にした攻撃型のぶつかり合い、ボトムハーフは少し長いラリーの中で見られるヴィーナスの多彩な仕掛けにスティーブンスがどれだけ対応できるかが鍵となりそうです。
僕はヴィーナスvsバンダウェイの決勝で、ヴィーナス久々の優勝(そして節目のツアー50勝)というのが理想の展開ですが、これだけ荒れているとあと一波乱ありそうな気がします。

そして、プリスコワが敗れたことにより、大会後にはムグルザが初のナンバーワンになることが決定しました。結果論ですけど、ハレプは3回戦に進出していれば1位になれたんだな…。今年中に1位になれればいいですけど、タイミングを逃すようだとこのショックはしばらく引きずりそうです。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

全米オープンテニス2017 4回戦

Karolina Pliskova(1) - Jennifer Brady 6-1, 6-0
Petra Kvitova(13) - Garbine Muguruza(3) 7-6(7-3), 6-3
Madison Keys(15) - Elina Svitolina(4) 7-6(7-2), 1-6, 6-4
Venus Williams(9) - Carla Suarez Navarro 6-3, 3-6, 6-1
Anastasija Sevastova(16) - Maria Sharapova 5-7, 6-4, 6-2
CoCo Vandeweghe(20) - Lucie Safarova 6-4, 7-6(7-2)
Kaia Kanepi - Daria Kasatkina 6-4, 6-4
Sloane Stephens - Julia Goerges(30) 6-3, 3-6, 6-1


優勝候補のムグルザとスビトリナがここでダウン。ムグルザは相手がクヴィトワでしたし、スビトリナはナンバーワンを狙えるポジションにいながらGSでは8強が最高なので、考えられない結果ではないんですけど、これでさらに優勝の行方が分からなくなりましたね。4強で唯一残ったプリスコワは決勝進出を決めればナンバーワン残留決定、準決勝以前で負ければムグルザが初のナンバーワンの座に立つことになります。プリスコワは4回戦で一気にギアを上げてきた模様ですが、本命不在のツアーでは可能性は半々か…。

それにしても、今大会は地元アメリカ勢の活躍が目立ちます。セリーナ不在の中で奮闘するヴィーナスだけでなく、経験とともに安定感を増すバンダウェイ、故障からの復帰途上ながらだいぶ調子を取り戻してきたキーズとスティーブンス、全員に決勝進出のチャンスがあると見ています。しかもこの4人は全員が違うブロックなので、準決勝が全員アメリカ人という可能性もあるんですよね。応援していたロシア勢が姿を消してしまった今、ヴィーナスvsバンダウェイの決勝に期待しようかな。

4回戦屈指の好カードだったウィンブルドンチャンピオン対決はクヴィトワに軍配が上がりました。強盗に襲われ利き手の左手を負傷した時の画像が全米前に出回っていましたけど、本当に直視できないほどの酷い怪我で、よく半年で戻ってこられたものだと思わされるほどでした。その意味でも、GSで大きな勝利を挙げたことはこれまで以上の意味を持つでしょう。
しかし、今回彼女はタフドローですね。ムグルザの次に待っているのはヴィーナスです。対戦成績では勝ち越しているとはいえ、すべてがフルセットの激闘ですから、今回も激しい戦いになりそうです。僕はいつも通りヴィーナスを応援しますけど。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

全米オープンテニス2017 3回戦

セリーナが女の子を出産しました。セリーナ本人は来年1月の全豪オープンの復帰を目指しているそうですが、しばらくは母親業に専念して焦らず戻ってきてもらいたいものです。

Karolina Pliskova(1) - 張帥(27) 3-6, 7-5, 6-4
Garbine Muguruza(3) - Magdalena Rybarikova(31) 6-1, 6-1
Elina Svitolina(4) - Shelby Rogers 6-4, 7-5
Venus Williams(9) - Maria Sakkari 6-3, 6-4
CoCo Vandeweghe(20) - Agnieszka Radwanska(10) 7-5, 4-6, 6-4
Daria Kasatkina - Jelena Ostapenko(12) 6-3, 6-2
Petra Kvitova(13) - Caroline Garcia(18) 6-0, 6-4
Madison Keys(15) - Elena Vesnina(17) 2-6, 6-4, 6-1
Anastasija Sevastova(16) - Donna Vekic 6-2, 6-3
Julia Goerges(30) - Aleksandra Krunic 6-3, 6-3
Carla Suarez Navarro - Ekaterina Makarova 6-1, 3-6, 6-3
Lucie Safarova - 奈良くるみ 6-3, 6-2
Sloane Stephens - Ashleigh Barty 6-2, 6-4
Kaia Kanepi - 大坂なおみ 6-3, 2-6, 7-5
Jennifer Brady - Monica Niculescu 6-3, 4-6, 7-6(7-3)
Maria Sharapova - Sofia Kenin 7-5, 6-2


ムグルザが4回戦に駒を進めたことで、ハレプの今大会終了時点でのナンバーワンの可能性は消滅。さらに、ヴィーナスも優勝してもムグルザのポイントには追いつくことができなくなりました。ということで、現時点で、次週のナンバーワン争いはムグルザとスビトリナ、プリスコワの3人に絞られます。
3人の中ではムグルザの好調っぷりが目立ちますけど、マラソンマッチに強いプリスコワも侮れません。プレー自体は淡白にも映るんですけど、意外とスタミナもあるし、精神的にも粘り強いんですよね。

全仏チャンピオンのオスタペンコはここでダウン。相手は今年のチャールストン決勝で敗れた同い年のカサッキナでした。
今年の両者の試合を見る限り、カサッキナはオスタペンコ対策ができているように見えます。超攻撃型であるオスタペンコの最大の弱点である2ndサービスは積極的に叩きにいき、ストローク戦では無理に打ち合わず、スライスを多用してミスを誘う戦法が功を奏していました。
オスタペンコは近々トップ10入りを果たすでしょうけど、こういう試合を通して周囲も研究してくるでしょうし、定着するにはもう一皮剥けないといけないでしょう。バイディソワやブシャールがそうであったように、メンタルに波があるハードヒッターは一度スランプが訪れると立て直しが利かないこともありますし…。

日本勢2人もここで姿を消してしまいました。
大坂はファイナル0-2から4-2とひっくり返したところまではよかったんですが、ミスが減らずに最終的には涙を浮かべながらプレーすることになってしまった模様。
僕は決してカネピを過小評価していたわけではないんですが、6月まで一年間もツアーを離れ、現在418位というランキングを考えると、久々にこのクラスのトーナメントで予選から6戦目ともなれば疲労も相当なものだろうと踏んでいたというのが正直なところです。ただ、この試合に関しては経験に勝るカネピに詰め寄られ、寄り切られた形でしたね。ウィンブルドンのリバリコワも同様でしたが、故障から復帰した経験豊富なベテランを侮ってはいけないということか。
大坂にとっては昨年全米のキーズ戦に続き、辛い敗戦になってしまいましたけど、10代のうちにできたこれだけの経験が今後の糧になると信じたいですね。

さて、いよいよ4回戦。注目カードはGSで優勝経験のあるムグルザvsクヴィトワでしょう。北米のトーナメントとは相性が滅法悪いクヴィトワですが、ここにきて調子が上がっています。最近の調子を見るとムグルザが優位なのは間違いないものの、クヴィトワのダイナミックなテニスはハマると怖いですから、ハイレベルな試合が期待できそうです。
個人的にはヴィーナスvsカルラの方が観たいですけど…。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

全米オープンテニス2017 1、2回戦

 <First Round>
Maria Sharapova - Simona Halep(2) 6-4, 4-6, 6-3
大坂なおみ - Angelique Kerber(6) 6-3, 6-1
Aleksandra Krunic - Johanna Konta(7) 4-6, 6-3, 6-4
Monica Niculescu - Kristina Mladenovic(14) 6-3, 6-2
Ashleigh Barty - Ana Konjuh(21) 4-6, 6-0, 6-1
Maria Sakkari - Kiki Bertens(24) 6-3, 6-4
Lucie Safarova - Anett Kontaveit(26) 6-7(5-7), 6-1, 6-4
Yanina Wickmayer - Lesia Tsurenko(28) 6-3, 6-1
Sofia Kenin - Lauren Davis(32) 7-5, 7-5

ハレプは今回もシャラポワに勝てませんでしたか…。準々決勝や準決勝でもおかしくなかったカードが初日に終わってしまうのはもったいないですが、どちらにしろ優勝するには誰にも負けてはいけないわけで、それを知っているハレプの落ち着いた記者会見はまたしても僕の心を揺さぶりました。
とりあえず、こうなったらシャラポワには棄権をせずできる限り勝ち上がってもらいたいですね。ボトムハーフの下半分はコンタも敗れトップ10がいなくなったので、ベスト4は十分に狙えるはず。逆に言えば、ハレプは今回本当にチャンスだったんだよなぁ。

他もアップセットが相次いでいるものの、相手がバーティやサファロワなら仕方ないところでしょうか。
ムラデノビッチは今季前半の勢いが完全に潰えてしまいましたね。まだチャンスはありますけど、今シーズン中にトップ10入りを果たさないと来季はしばらくポイントを守る戦いになってしまいそうです。

Barbora Strykova(23) - 土居美咲 6-1, 6-3
日比野菜緒 - Catharine Bellis 6-3, 4-6, 7-5
Kristyna Pliskova - 6-2, 6-2 江口美沙
尾崎里紗 - Danielle Lao 6-3, 6-7(5-7), 7-6(7-5)
奈良くるみ - Sara Sorribes Tormo 6-1, 6-2


6人出場した日本人女子は4人が初戦突破。ここまで勝率が高いのは珍しいくらいですが、まずは日比野と尾崎の初めての2回戦進出を喜びたいところ。特に日比野は18歳にしてランキング30位台の難敵が相手でしたから、正直全く期待していませんでした。これまで初戦から上位シードと当たるドロー運の悪さで溜まったストレス、今後のGSでもどんどん爆発させてもらいましょう。

 <Second Round>
Ekaterina Makarova - Caroline Wozniacki(5) 6-2, 6-7(5-7), 6-1
奈良くるみ - Svetlana Kuznetsova(8) 6-3, 3-6, 6-3
Sloane Stephens - Dominica Cibulkova(11) 6-2, 5-7, 6-3
Donna Vekic - 彭帥(22) 6-0, 6-2
Shelby Rogers - Daria Gavrilova(25) 7-6(8-6), 4-6, 7-6(7-5)
Carla Suarez Navarro - Mirjana Lucic-Baroni(29) 4-6, 7-6(7-4), 6-2


マカロワもスティーブンスも怖い存在でしたけど、ウォズニアッキとシブルコワの敗退は残念です。ウォズニアッキは過去2度のGS決勝進出がどちらも全米という相性のよさを見せていただけに、復活のシーズンで秘かに優勝を狙っていたはずでしょうけど、やはり現在のトップ4と比べても決定力不足なのは顕著で、守備力だけで勝っていくには限界があるなぁと思わされました。

そしてスヴェタ。
1回戦の途中で左手首を痛めたという情報があったので不安視していましたが、やはりベスト・パフォーマンスは出せなかったようで奈良に金星を献上してしまいました。もちろん残念は残念ですけど、いつものようなガッカリ感はなかったかな。相手が日本人だったせいもあるかもしれないけど、今回はハレプ・ショックから抜け出せていないというのが最大の理由のような気がします。

張帥(27) - 尾崎里紗 6-0, 6-3
Lucie Safarova - 日比野菜緒 6-1, 3-6, 6-2
大坂なおみ - Denisa Allertova 6-3, 4-6, 7-5


奈良といっしょに3回戦に進んだのは、初戦でディフェンディング・チャンピオンのケルバーを圧倒した大坂。ビッグ・アップセットの次の試合は調整が難しいものですし、実際に緊張もしていたそうですが、そこを勝ち切れるあたりに大坂のメンタルの強さを感じます。次の相手はカネピ。初めてのGS4回戦進出にまたとないチャンスです!

テーマ : テニス
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プロフィール

いぬふく

  • Author:いぬふく
  • 趣味は多数。テニスは主にWTA(女子テニス)、音楽はアメリカンR&BとHIPHOP、ゲームと映画、読書はジャンル問わず。
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