2017年5月前半の注目作

▼MUSIC

△5/12【Back 2 Life / LeToya Luckett】

LeToyaの8年ぶり3作目となるアルバムが突如リリース。あちらでは女優業も行っているようですけど、日本にはほとんど情報が入ってこないため、ご無沙汰感が強いですね。先行シングルを聴く限り従来の路線を踏襲していそうで、売れるかというと疑問ですが、女声R&B冬の時代ですからリリースされるだけでも感謝して聴いてみたいところ。

▼GAME

該当作なし。
PS3の「ボーダーランズ2」と「ドラクエビルダーズ」だけでも手一杯なのに、3DSでは「ファイアーエムブレムEchoes」と「立体ピクロス2」、「大逆転裁判」の3本を掛け持ち。といった具合に現在同時進行のゲームが多数あるので、そちらの消化に手一杯になりそうです。

▼MOVIE

〇5/12【スプリット】

「ヴィジット」で復調の兆しを見せたM・ナイト・シャマラン監督最新作は、ジェームズ・マカヴォイが23もの人格を持った人間を演じるチャレンジングな作品。シャマラン監督作品としても久々に興行と評判を両立させた作品ですし、マカヴォイとしても文芸やアクション作品以外で脚光を浴びるのは久しぶりだと思うので、楽しみにしています。

△5/12【ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス】
△5/13【マンチェスター・バイ・ザ・シー】

「スプリット」に続くのはケイシー・アフレックにオスカーをもたらした「マンチェスター・バイ・ザ・シー」。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」は前作が特別好きだったわけではないんですが、友人と観に行くのなら他の2作よりも重宝するかもしれませんね。

▼DVD

◎5/10【この世界の片隅に】

昨年、「君の名は。」と並んで日本アニメ界の中心にいた作品がいよいよ自宅でも観られるように! とはいえ、パッケージ化はされずデジタルでの販売のみ。どうやら予算の都合上カットしたシーンを収録した完全版が制作されるとかで、DVDやブルーレイ化されるのはその後になりそうなんだとか…。自分はブルーレイを買う予定だったので先送りは残念ですけど、気長に待ちたいと思います。



△5/3【淵に立つ】
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JSA 他

JSA ★★★★★★★★★☆
シン・ハギュン出演作品が急に観たくなってレンタルしましたが、それ以上にソン・ガンホ、イ・ビョンホン、イ・ヨンエという強力すぎる布陣。そして、復讐三部作でお馴染みのパク・チャヌク監督が、それ以前にこんな傑作を生みだしていたとは…。
舞台は朝鮮半島を南北に分断するJSA(共同警備区域)。そこで北朝鮮側の兵士が殺され、韓国側の兵士が容疑者として取り調べを受けるところから映画は始まります。サスペンスっぽい謎だらけの展開に面食らうも、次第に明かされる真相にあっという間に惹き込まれました。
サスペンスのようでも根底に描かれているのは敵同士でも芽生え得る深い絆。本国ではこれをリアリティがないと捉える意見もあったようですが、僕にはこれを観ることで多くの人が希望を持てるようになると確信しましたし、どの国にいても現在の朝鮮半島のように分割されてしまう可能性があるということを強く感じることができました。観賞後は何とも言えない無力感とともに、素晴らしい作品に出逢えた感動に包まれます。
間違いなくパク・チャヌク監督作品の中でも1、2を争うほどの傑作ですけど、個人的にはイ・ビョンホンがここまで演技ができるということに今さらながら驚かされました。泣き顔ですらかっこよかったです。



ドント・ブリーズ ★★★★★★★★☆☆
日本でも昨年末に話題になり、ロングラン上映されていたホラー映画。あまりにも評判がよかったので配信と同時にレンタルしてみました。
常習的に強盗を繰り返す主人公たちは新たなターゲットとして、一人暮らしの盲目の老人宅侵入を試みる。目が見えないのだから楽勝だろうと高を括っていたら、実はこの老人、退役軍人でめちゃくちゃ強かった…という話。
この設定の素晴らしいのは、ターゲットを盲目にすることで主人公たちに油断要素を入れているところでしょう。油断したまま家に押し入るので老人に気付かれた後に対抗する手段をほとんど持っていません。さらに暗闇になると立場が逆転。相手は元軍人だから銃も扱えるし、白兵戦にも強い、さらに目が見えない分聴覚に優れていますし。悪者だったはずの主人公たちが一気に可哀そうになってしまいました。
ただ、老人の前半の強さと後半で明かされる彼の謎のインパクトが強かっただけに、彼の怖さに慣れてしまった終盤はやや単調に映ってしまいましたね。それと、設定ほどの新しさを観賞後に味わえなかったのも残念。

テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

Music Review(2017年4月Part2)

Future / Future ★★★★★★☆☆☆☆
2月に2週連続でリリースされたFutureのアルバム。先行のこちらは従来のファンに向けた音で固められていますね。というわけで、トラップ系のサウンドが好きならループの中毒性が高い「(7)Mask Off」をはじめ、オススメ曲多し。個人的にはトラップ感薄めの「(4)Draco」の方が好きなんですが、こちらは中毒性があまりないか…。全体的には安定感のある作りです。
ただ、好みの問題なんですけど、やはり彼の声はクセが強すぎて、曲単体では問題なくてもアルバムを通してだと前半でお腹いっぱいになってしまい、後半は聞き流してしまいがちなんですよね。なので今回もヘビロテには至らず。

「Mask Off」(US5位、UK24位)


HNDRXX / Future ★★★★★★★☆☆☆
彼の近作のほとんどを手掛けていたプロデューサー、Southsideの名前は今回「(3)Lookin Exotic」の1曲のみ。RihannaやThe Weekndといった豪華ゲストが参加したこちらは、上の作品に比べるとだいぶ間口が広い作りです。Future自身もラップよりも歌の割合が増して新鮮さもしっかり味わえますし、これまで彼の作品に馴染めなかった自分のようなリスナーを取り込むにも最適な1枚に仕上がっています。
ただ、Futureのアルバムとしては新鮮なんですが、これを彼のアルバムとして受け入れることができないファンも大勢いるでしょう。The Weekndがフィーチャーされた「(2)Comin Out Strong」は良曲なれど完全に彼の曲になってしまっていてFutureはゲストのよう。Rihannaの「(15)Selfish」も同様です。このあたり、フィーチャリングアーティストとしてキャリアを積んだことが仇となってしまっているような気はしますね。

「(5)Use Me」

テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE
ジャンル : 音楽

Fed Cup 2017 SF

フェドより先に触れておくべきは、セリーナの妊娠でしょう。全豪の時には既に判明していたそうで、結構危険な時期だったんじゃないの?という疑問も残りますが、とりあえず何事もなかったからよかったです。そしてその状態で優勝してしまうんだから、やはり他のプレイヤーとは格が違いますね。

アメリカ 3-2 チェコ
アメリカはW姉妹やキーズが不在、対するチェコも(カロリナ)プリスコワ、クヴィトワ、ストリコワといったエース級を欠いてやや寂しい面子ではありましたが、2月のドイツ戦でもチームを牽引したバンダウェイの活躍もありアメリカが久々に決勝進出を決めました。
アメリカは先のセリーナが出産を控えているためにエース不在で決勝を戦うことは確定しているので、ベラルーシにアザレンカが戻ってくるようであれば、ヴィーナスやキーズは招集したいところ。

ベラルーシ 3-2 スイス
スイスにとっては初のフェド制覇に向けてのチャンスだったわけですけど、ベンチッチが昨シーズンの故障以来大失速。トップ100からも姿を消してしまいました。それでもアザレンカ不在でランキング90位台のサスノビッチが最高位というベラルーシ相手なら、バシンスキーが2勝してヒンギスのダブルスで1勝というシナリオができていたはず。しかし、2日目にバシンスキーがサスノビッチに敗れると、続くゴルビッチも18歳のサバレンカに競り負けて万事休す。
逆にベラルーシの方はここまで勝ち進めるとは予想していなかったんじゃないでしょうか。11月の決勝にはアザレンカも出場する可能性はありますし、優勝のチャンスも十分にありますね。

ワールドグループのプレーオフではフランス、ベルギー、ドイツ、オランダが勝利し、来年のグループ1進出or残留を決めました。
ロシアはベスニナ、パブリチェンコワ、カサッキナといった1.5軍のメンバーを揃えながらもベルギーのエース、マルテンスに3つ取られ敗退。ホームでこの負け方は痛すぎる…。

ところで、今回グループ2のプレーオフではハレプ擁するルーマニアvsコンタを擁するイギリスという準決勝以上の好カードが実現しました。
試合はエースのハレプのがんばりもあり、ルーマニアが勝ったわけですが、1日目にはルーマニアのキャプテンであるナスターゼの暴言をきっかけにコンタが試合中に泣き出し、プレーが中断するという事件が起きました。コンタと戦っていたシルステアは試合後に「自分も試合中に観客に暴言を吐かれることもあるけど、それで泣いたことはない」とナスターゼを擁護(コンタを批判?)するようなコメントを残しましたけど、やはり通常ツアーと完全アウェイで戦うフェドでは状況が違うし、さらにその暴言が観客ではなく相手キャプテンから出たというのは精神的に動揺するには十分すぎる要素だったはず。シルステアが自チームのキャプテンをフォローするのは当然といえば当然ですが、コンタに対する配慮はもう少しあってもよかったのでは?
ま、何にせよ、これだけ人権を無視した発言を繰り返すナスターゼはもうテニス界から追放してもいいでしょ、と本気で思ってしまうくらい後味の悪い終わり方になってしまいました。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

Game Review(2017年4月)

立体ピクロス2 (3DS) ★★★★★★★★☆☆
前作からの違いは2種類の色を塗り分けるところ。青は直線、オレンジは曲線を表します。これによって、完成図が断然判りやすくなりました。半面、使うボタンが増えたために気を抜くと操作ミスしやすくなるといったストレスも…。ピクロス初心者がここから挑むのはちょっと敷居が高いかな。
しかし、複雑化したという点以外はすべてがパワーアップしたと言っていいでしょう。塗れるブロックがない列は最初に自動で削ってくれる機能が付いたり、ステージが図鑑のような作りになって前作の無機質さが解消されるなど、これまでの不満を一気に拭ってくれました。スタンプ集めなどのやり込み要素もありますし、解けば解くほど問題数も増えていく(amiiboを使えばさらなるオマケもある)のでかなりの間遊べます。このボリュームで税込3,240円なんだから、じっくり遊べるパズルゲームを探しているのなら真っ先に手を出してほしいところですね。
(プレイ時間:約30時間)

◆前作の評価
「立体ピクロス (DS)」 ★★★★★★★★☆☆



おそ松さん ニート脱出スパイラル!! (3DS) ★★★★☆☆☆☆☆☆
一筆書きでピースをなぞって消していくパズルゲーム。スコアによって6つ子の就職先が決まるというのが一番の特徴なんですが、その結果が一枚画…。豪華声優集結が人気の秘密であるアニメ版を基にしながら、ボイスなしというのは致命的でしょう。おそ松さんという人気のコンテンツを使っているからこそ余計に際立ってしまう手抜き感。
ゲーム自体も基本ルールはシンプルながら攻略法がよく解らず、上達感が味わえません。ステージごとの違いがほとんどなく、一定のスコアまで到達するとあとはもう頭打ちになってしまいます。何も考えず短時間でできるので、ついつい繰り返し遊んでしまう面もあるものの、これならスマホの基本無料ゲームで十分なのでは。540円でも割高に感じてしまいました。
(プレイ時間:約3時間)

テーマ : レビュー・感想
ジャンル : ゲーム

'17 4/21 Music Chart

Billboardと自分のランキングを融合させた独自の隔週Music Chart。
カッコ内は前回の順位。<>内は順に登場回数と最高位になっています。

(1)1. Shape Of You / Ed Sheeran <8,1>
(2)2. I Feel It Coming / The Weeknd feat. Daft Punk <9,2>
(5)3. Passionfruit / Drake <2,3>
(9)4. Something Just Like This / The Chainsmokers & Coldplay <3,4>
(3)5. That's What I Like / Bruno Mars <4,3>
(14)6. iSpy / KYLE feat. Lil Yachty <3,6>
(12)7. Paris / The Chainsmokers <6,7>
(NEW)8. Humble. / Kendrick Lamar <1,8>
(8)9. Chained To The Rhythm / Katy Perry feat. Skip Marley <5,2>
(7)10. Tunnel Vision / Kodak Black <3,7>


Ed SheeranがV6達成。DrakeやThe Chainsmokers、KYLEなどポイントが急伸している曲もあるにはあるんですが、どれも一時的な勢いで終わってしまいそう。「Passionfruit」は個人的には去年の「One Dance」以上に気に入っているんですけど、あちらほど今の音を切り取った感がないのが弱いところか。

そして、アルバムリリースに伴いKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)が入ってきました。
「humble」とは「謙虚」の意。そのタイトルから、さぞかし自省的な詞なんだろうと思いきや、PVではローマ教皇のような服で登場し、「謙虚であれ」と説く内容でした。Kendrick自身は決して傲慢な性格というイメージはないので、この詞にも二重三重の意味が込められているのかもしれません。
プロデューサーは今やブラックミュージック界随一のヒットメーカーとなったMike Will Made-It。


(6)11. Bad And Boujee / Migos feat. Lil Uzi Vert <8,2>
(NEW)12. Body Like A Back Road / Sam Hunt <1,12>
(16)13. Rockabye / Clean Bandit feat. Sean Paul & Anne-Marie <3,13>
(4)14. I Don't Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker) / Zayn&Taylor Swift <8,2>
(10)15. Green Light / Lorde <3,10>
(RE)16. It Ain't Me / Kygo x Selena Gomez <2,16>
(NEW)17. Mask Off / Future <1,17>
(NEW)18. Stay / Zedd & Alessia Cara <1,18>
(19)19. False Alarm / The Weeknd <13,6>
(11)20. Love On The Brain / Rihanna <6,7>


11位以下は動きが大きいですね。初登場曲は3曲あります。
まず12位は今のカントリー界で最も売れている男性アーティスト、Sam Hunt。2014年にリリースしたデビューアルバムは全米最高位3位ながらロングヒットし、現在までに130万枚ものセールスを記録。今回の曲はニューアルバムに収録されるのかまだ判りませんけど、シングルとしては自身最高の勢いなのは新作が期待されている証拠なのかもしれません。

そして2月に2週連続で新作をリリースしたFutureが17位にチャートイン。こちらは先にリリースした「Future」からのシングルカットですね。Future初心者の自分にはゲストが多数参加した後発の「HNDRXX」の方がとっつきやすかったんですけど、やっぱり一般的な人気は「Future」の方が上なのか…。

ラスト18位はZedd(ゼッド)とAlessia Cara(アレッシア・カーラ)の共演曲。Zeddはメインでは2013年の「Clarity」(10位)以来2曲目、Alessia Caraは「Here」(2位)、「Scars To Your Beautiful」(6位)に続く3曲目のトップ20入りとなります。Zeddはプロデュースを務めたJustin Bieberの「Beauty And A Beat」のインパクトが強すぎて他の曲へのハードルが上がってしまっている面もありますが、この曲はAlessiaのスモーキーかつ瑞々しいヴォーカルが上手く溶け込んでいますね。

テーマ : 洋楽
ジャンル : 音楽

シング・ストリート 未来へのうた 他

シング・ストリート 未来へのうた ★★★★★★★★☆☆
ネット上でいい評判は目にしていたんですが、ジョン・カーニー監督は同じく評価が高かった「ONCE ダブリンの街角で」もピンと来なかったので、躊躇していた部分はありました。ただ、今回は80年代のポップカルチャーがメインで扱われているためにとっつきがよくなった感じ。
バンドメンバーも全員個性的でよかったですが、それ以上にヒロインが魅力的ですね。ケバいメイクとは裏腹に声や話し方は幼く、高校生なのに大人の男と付き合うちょっと背伸びしたところも可愛げあり。分かる人は限られるでしょうけど、杉浦美幸が演じた「ヤヌスの鏡」の主人公を思い出しました。そんなキャラクターが見えるからこそ徐々に主人公に心を開く様子も自然です。
楽曲も急造バンドにしては最初からよく出来すぎている嫌いはあるものの、ちゃんとストーリーが進むにつれさらなるクオリティアップが見られるところがたまりませんね。中華っぽくアレンジされた最初の「The Riddle Of The Model」も大好きですが、その時代のキラキラ感を最大限に表現した「Drive It Like You Stole It」が最高です。目新しいわけではないストーリーでも素晴らしい楽曲で構成するとこれだけの傑作になり得るというお手本。アダム・レヴィーンの歌う「Go Now」が流れるエンディングでは胸が熱くなりました。

◆ジョン・カーニー監督作品の評価
「ONCE ダブリンの街角で」 ★★★★★★☆☆☆☆



あなた、その川を渡らないで ★★★★★★★★☆☆
予告編を見るだけで涙腺が緩むほどだったので期待は大きかったんですが、映画に入り込むまでには時間がかかりました。主役の二人がよぼよぼのおじいちゃんとおばあちゃんだから、パッと見の美しさはないし、
老いの現実を淡々と見せられるのでツラさの方が上回ってしまうんですよね。妻の方は89歳にして中身は少女のようで、それがかえって作り話っぽく見えてしまったり…。
それでも、徐々に二人の絆が見えてきて惹き込まれました。
この夫婦には12人の子どもがいたんですが、戦争や病気でそのうち6人を幼くして亡くします。当時は貧しくて温かい服一つも買ってやれなかったと嘆く妻が夫と街へ出掛け、今はもう着せることができない子供服を買ってあげるエピソードがあるんです。もう半世紀以上も前の話なのに、思い出話を語りながら妻は泣くんですよね。映画自体は90分程度の尺ですが、この二人には長い歴史があって、どんなことも夫婦で乗り越えていたんだというのがはっきり伝わってきます。偉人でもない、ただの田舎の夫婦にこれほど大きなドラマがあるとは!
ズルいですよ。そりゃ、泣きますよ。ズルいけれども、倦怠期の夫婦は必見の一作なのは確かです。

テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

今週のWTA (2017年4月第3週)

 <Claro Open Colsanitas>
Francesca Schiavone - Laura Arruabarrena(4) 6-4, 7-5


36歳のスキアボーネが昨年のリオデジャネイロ以来となるタイトルを獲得。かつてのGS覇者もランキングが大きく下降し、ツアーレベルではほとんど勝てなくなってしまいましたが、ワイルドカードを取得したこの大会で見事に快進撃を見せました。トッププレイヤーと呼べるほどのプレイヤーとの対戦はなかったものの、5試合中4試合でシード選手を倒しているのは立派な戦績と言っていいでしょう。
今季で引退を表明しているスキアボーネ。最後の年だからこそ奮闘できる部分もあるんでしょうが、昨年のヴィンチのように引退撤回というケースもあるのかな。イタリアはペンネッタの引退後、ヴィンチやエラーニも低迷気味で、次世代エースと期待されたジョルジも伸び悩んでいる中なので、スキアボーネの優勝というのは久々にポジティブなニュースだったように思います。

 <Ladies Open Biel Bienne>
Marketa Vondrousova - Anett Kontaveit 6-4, 7-6(8-6)


同じインターナショナルシリーズでもこちらの方がエントリーが豪華ですね。ストリコワにスアレス・ナバロなど自分好みのラインナップ。

しかし、優勝したのは無名のVondrousovaでした。ノーマークすぎて名前の読み方さえ見当が付きません(ボンドロウソワ?)。調べてみるとチェコの17歳ということですが、今年のスタート時は374位ながらサーキットレベルで安定した成績を残し、たった4ヶ月で200ランク以上上げてくるなど、将来有望そうなプレイヤーです。
それにしても、この選手もレフティですかぁ。クヴィトワにサファロワ、クリスティーナ・プリスコワなど、チェコのプレイヤーに左利きが多いのは不思議ですね。ナブラチロワも元々はチェコ国籍でしたし…。特にスライスサービスにおいてレフティが有利になるのは周知の事実ですが、身長も172cmとさほど高くないことを考えるとサービスで押せ押せのタイプではなさそうか。プレーを見るのが楽しみです。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

2017年4月後半の注目作

▼MUSIC

〇4/28【Strength Of A Woman / Mary J. Blige】

5年ほど前までなら年間でもトップクラスの注目作だったはずですが、「Think Like A Man Too」、「The London Sessions」ともにあまりハマれなかったので、今回の信頼度は低め。ただ、その2作はサントラだったりロンドンでのレコーディングだったりといったコンセプトアルバム的な扱いなので、正統な新作である今作は持ち直してくるかな。

▼GAME

◎4/20【ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王 (3DS)】

ファイアーエムブレムシリーズの最新作はまさかのファミコン版「外伝」のリメイク。スマホ版「ヒーローズ」による知名度アップが功を奏すか、そちらで満足してしまってスルー組が続出するかは判りませんが、シリーズで最もクセのある25年前の作品がどの程度アレンジされて、どの程度受け入れられるか、気になるところ。オリジナルは友人の家で少しだけ触らせてもらった程度なので、個人的には楽しみにしていますが…。



△4/20【パラッパラッパー (PS4)】
△4/28【マリオカート8 デラックス (Switch)】

「パラッパラッパー」はキャラクターや音楽は好きではあったんですけど、ゲーム性自体はシンプルで飽きが早かっただけに、今更感は拭えず。
「マリオカート8」の方はWii Uで発売されていた「8」のバージョンアップ版。Wii Uは結局触れずじまいだったので気にはなるんですが、SwitchよりもまずはPS4が欲しいので、今回もスルーとなってしまいそうです。

▼MOVIE

公開前は気にも留めていませんでしたが、全編一人称視点映画「ハードコア」が気になり始めています。その撮影方法もさることながら、「ナイト・ウォッチ」、「デイ・ウォッチ」のティムール・ベトマンベトフが製作を務めているというのもロシア好きにはたまらない要素。
上映劇場が少ないので気軽にとはいかなさそうですが、機会があればぜひ大画面で堪能したい映画ですね。

△4/21【美女と野獣】

海外でも当然のようにヒットし、日本でも今年の洋画最大級のヒットが見込める作品がいよいよ公開。しかし、僕はディズニーのアニメ版も未見なので、先にそちらを観てから実写版もDVD観賞という流れになると思います。

▼DVD

〇4/26【湯を沸かすほどの熱い愛】
△4/21【永い言い訳】

「シン・ゴジラ」、「怒り」に続いて、昨年の賞レースを賑わわせた作品が次々とパッケージ化。特に「湯を沸かすほどの熱い愛」は劇場で観たいと本気で思っていたほどの作品なので、旧作になるのを待たずに観賞したいところです。

▼BOOK

◎4/28【新R&B教本~2010s ベスト・アルバム・ランキング】

2011年から2016年まで、それぞれの年のベスト25を厳選&解説したディスクガイド。愛読書だったブラックミュージック専門誌「bmr」がWebのみの配信になって久しいですが、アルバムレビューなどがほとんど見られなくなってしまった今、こういった本の存在は本当にありがたい! 以前発売された「新R&B教室」「新R&B入門」と併せて永久保存版にしたい一冊です。

Tremaine The Album / Trey Songz



Treyくんの7thアルバムは、美女十数名と生活を共にするという内容の「Tremaine The Playboy」というリアリティ・ショウと連動した内容。コンセプト・アルバムという点と、先行シングルを聴く限りでは嫌な予感しかしなかったんですが、なかなかまとまりがあっていいじゃないですか。少なくとも前作「Trigga」や前々作「Chapter 5」よりは好きですね。個人的に、この人はヒップホップテイストの強いトラックよりも繊細でスムーズなR&Bの方が圧倒的に魅力的に映っていて、「Yo Side of Bed」(「Ready」収録)や「What's Best for You」(「Trigga Reloaded」収録)は珠玉の一曲だと思っているので、オーソドックスなR&Bが楽しめるのはかなり嬉しいところ。

とは言っても、このアルバムで一番気に入っているのはアップの「(10)1 X 1」なんですけどね。こういう疾走感のある楽曲がアルバムの後半に入ってくると、集中力が最後まで持続します。

詞の内容はこれまでと同路線。ほぼ全編に渡ってセックスについて歌いつつもファンの子にも手を出しちゃう「(3)#1 Fan」や、自らのプレイボーイっぷりに悩む「(5)Playboy」、動物のように盛り合う「(9)Animal」など、冷静に聴くとツッコミどころ満載なのもR&Bの面白さ。まぁ、過去にはコンドームを買いに走る「Store Run」といった珍曲を書いた人なので、この程度では驚きませんがね。

アップだろうがスロウだろうが、彼のヴォーカルの乗り方は実にスムーズ。R&Bのメインストリームでここまで万人受けする声の持ち主は、Usher以来でしょう。R&Bには欠かせないエロ要素を混ぜながらもR.Kellyのような変態臭はないので、世の男子は共感しやすいでしょうし、女子もすんなり世界に浸れるんじゃないかな。
コンセプトアルバムながら従来のイメージを覆すような要素がないのは物足りませんけど、王道のR&B界では最も現役感の強いアーティストだと思っているので、あと5年くらいはこの路線で突っ走っていってほしいものです。

★★★★★★★★☆☆

◆前作のレビュー
「Trigga」 ★★★★★★★☆☆☆

「(7)Song Goes Off」

テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE
ジャンル : 音楽

無花果少年と瓜売小僧 / 橋本治



久々の桃尻娘シリーズ。5→1→2→3と読んできて、これがシリーズ4作目の作品になります。
今回は桃尻娘こと、榊原玲奈はほとんど登場しません。その代わり、全編に渡って磯村薫(無花果少年)と木川田源一(瓜売小僧)の関係に焦点を当てています。「木川田といっしょに暮せないかな~」などと考えた磯村くんが高幡不動で一人暮らしを決意。父親と喧嘩した木川田くんが転がり込んでくる形となって、上手いこと同棲生活が始まるんですが、二人とも内面では様々な葛藤があって…。

木川田くんは真性のゲイだけど、本命の先輩がいて磯村くんに特別な感情は抱いていない様子。逆に、普通に女の子が好きだったはずの磯村くんの方が木川田くんに片思いをしているように見えます。磯村くんの場合、特に何も考えていないんですよね。男が好き、女が好き、という感情に囚われているわけではなく、木川田くんが好きなわけで、ある意味最も純粋に愛情表現ができているタイプなのかもしれません。
今回面白かったのは、当初思い描いていた磯村くんと木川田くんの性格が反対だったことですね。木川田くんはゲイであることをカミングアウトしていて、堂々と生きているイメージ。磯村くんはルックスに恵まれているのにいつもウジウジ悩んでいるイメージだったんですけど、むしろ逆でした。木川田くんはゲイであることを自覚して初体験するところまで描かれている実質本作の主役なので、今作で彼のファンがかなり増えたんじゃないかな。

男同士だからといって色物っぽさは感じず、80年代の純愛小説といった風で、生々しい描写はあるものの感情移入はしやすい佳作。二人の関係が一気に揺れ動く中盤以降は、グイグイ惹き込まれました。
ただ、続く5作目の最初の章もそうでしたけど、三人称の文体は嫌いです。特にこのシリーズは文章にクセがあるので、余計に引っかかってしまうんですよね。ところどころで冗談っぽい文章が差し込まれると、何か意味もなく言い訳されているような気にさえなりました。

◆橋本治作品のレビュー
「帰ってきた桃尻娘」

テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

Volvo Car Open

 <Quarterfinals>
Jelena Ostapenko - Caroline Wozniacki(5) 6-2, 6-4
Laura Siegemund -Anastasija Sevastova(8) 6-2, 6-4
Daria Kasatkina - Irina-Camelia Begu(10) 6-4, 6-1
Mirjana Lucic-Baroni(11) - Shelby Rogers 6-7(7-9), 6-1, 6-1

 <Semifinals>
Jelena Ostapenko - Mirjana Lucic-Baroni(11) 6-3, 5-7, 6-4
Daria Kasatkina - Laura Siegemund 3-6, 6-2, 6-1

 <Final>
Daria Kasatkina - Jelena Ostapenko 6-3, 6-1


カサッキナがツアー初タイトル! 今季はケルバーに連勝している半面、全豪やインディアンウェルズ、マイアミといったビッグ・トーナメントにシードプレイヤーとして挑みながらいずれも初戦敗退と、不安定なシーズンを送っていただけに、勝利が続いたことは大きな自信になったことでしょう。40位台まで落ちていたランキングも再びトップ30に戻してきたので、クレーシーズンはこの調子を持続させてさらに上を狙ってもらいたいところ。

注目なのは、優勝したのが19歳のカサッキナであるとともに、決勝の相手も同じ19歳のオスタペンコだったということ。詳しいデータがないので断言はできませんけど、晩成型のプレイヤーが増えつつある現在のWTAで、10代決勝が実現したのはかなり久しぶりのことなんじゃないかな。
オスタペンコの方もランキングを落としてきていたものの、今週はウォズニアッキやルチッチを倒すといった快進撃を見せました。オスタペンコのテニスはハイライトでしか観たことがないんですが、ストローク戦では器用な面も感じられますし、ひ弱すぎる2ndサービスさえ改善されればトップ30あたりに定着できそうな気はします。今の荒々しいキャラクターは失わないままで成長していってほしいですね。

日本人選手は土居が張帥に敗れ初戦敗退、大坂はその張帥を2回戦で下したものの、ロジャースに敗れ3回戦止まりでした。
大坂は取りこぼしが少なく順当に勝ち星を重ねてはいるんですが、出場大会が少ないせいか、単純に上位進出がないせいか、効率よくポイントを稼げていませんね。まぁ、これはランキングシステム上仕方がない部分もあると思います。トップ50というのはもはやツアーレベルで戦うのが当たり前のランキングですが、プレミアシリーズでは予選からとなるケースも珍しくなく、本戦ストレートインできても順当にいけば2回戦までにシードプレイヤーと当たることになります。現に、今季出場した6大会のうち3大会はトップ10プレイヤーとの対戦がありました(いずれも敗退)。トップ10と互角に戦うにはまだ経験が必要だとは思いますが、トップ30クラスには普通に勝てるようになってきているので、まずはインターナショナルシリーズでベスト8以上の結果をコンスタントに残し続けることがランキング上昇には必要になるでしょう。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

'17 4/7 Music Chart

Billboardと自分のランキングを融合させた独自の隔週Music Chart。
カッコ内は前回の順位。<>内は順に登場回数と最高位になっています。

(1)1. Shape Of You / Ed Sheeran <7,1>
(5)2. I Feel It Coming / The Weeknd feat. Daft Punk <8,2>
(6)3. That's What I Like / Bruno Mars <3,3>
(2)4. I Don't Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker) / Zayn&Taylor Swift <7,2>
(NEW)5. Passionfruit / Drake <1,5>
(3)6. Bad And Boujee / Migos feat. Lil Uzi Vert <7,2>
(8)7. Tunnel Vision / Kodak Black <2,7>
(4)8. Chained To The Rhythm / Katy Perry feat. Skip Marley <4,2>
(12)9. Something Just Like This / The Chainsmokers & Coldplay <2,9>
(11)10. Green Light / Lorde <2,10>


Ed SheeranがV5達成。Billboardでは2位に大差をつけての首位独走ということで、当分この座は安泰でしょう。

少し遅れましたが、今週は3位のBruno Mars(ブルーノ・マーズ)のPVを紹介しましょう。
曲もビデオも煌びやかだった「24K Magic」と違い、こちらのビデオはシンプルな背景の中でBrunoが踊るだけという内容。しかしながら、イラストのエフェクトで詞の内容が大まかに理解できるという凝った作りになっています。曲だけなら「24K Magic」の方が好きですけど、PVはこちらの方が上かな。


そして6位にはDrakeが飛び込んできました。サプライズリリースが当たり前になりすぎてもはや驚かなくなってしまいましたが、プレイリストと銘打った最新作「More Life」も順当に大ヒット。アルバムリリースに伴い、全米チャートではトップ40に9曲、トップ100まで広げてみると計22曲をチャートインさせてきました。今や全米で最もヒットを量産できるアーティストとなったDrake。個人的には、一部の人気アーティストがチャートを席巻できてしまう現在のシングルチャートの集計方法は好きではないんですけど、この曲は夏のアンセムになりそうなトロピカルなトラックでかなり気に入っています。

(7)11. Love On The Brain / Rihanna <5,7>
(9)12. Paris / The Chainsmokers <5,9>
(NEW)13. Portland / Drake feat. Quavo & Travis Scott <1,13>
(16)14. iSpy / KYLE feat. Lil Yachty <2,14>
(10)15. Bounce Back / Big Sean <5,9>
(17)16. Rockabye / Clean Bandit feat. Sean Paul & Anne-Marie <2,16>
(RE)17. Fake Love / Drake <9,11>
(NEW)18. Free Smoke / Drake <1,18>
(15)19. False Alarm / The Weeknd <12,6>
(13)20. Closer / The Chainsmokers feat. Halsey <18,2>


11位以下も初登場と再登場はDrakeのみ。とにかくDrakeだけが目立った今週のチャートでしたね。

今週2つ目のビデオは16位のClean Bandit(クリーン・バンディット)。登場2週目なのに名前をよく見かけると思っていたら、年末年始にはUKチャートで9週連続1位という記録を作っていたんですね。全くチェックしていませんでしたけど、Siaが好きならこの曲も…と言えるくらいキャッチーな楽曲で気に入りました。Sean Paulは久しくメインストリームから遠ざかっていましたが、そのSiaの「Cheap Thrills」とこの曲の客演で復調傾向です。

テーマ : 洋楽
ジャンル : 音楽

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 他

レヴェナント 蘇りし者 ★★★★★★☆☆☆☆
「バードマン」でアカデミー賞の作品賞を獲ったアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の最新作。そこに主演がレオナルド・ディカプリオと来れば期待するなという方が無理な話です。イニャリトゥ監督としては最高級の映像。熊とグラス(ディカプリオ)の格闘シーンは話題になりすぎて想定内に終わってしまいましたけど、雪に覆われた大自然を普通に観ているだけでもワクワクできました。
ただ、前半の緊張感に比べると後半は淡白だったなぁ。グラスはただただフィッツジェラルドを追いかけるだけ。本当なら熊に負わされた傷との戦いも見どころの一つになるはずなのに、その壮絶さがどうも嘘臭く映るんですよね。ディカプリオにオスカーをあげるんだったら絶対に「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の方が相応しいと思うし、本作のグラス役ならもっと適した俳優がいたはずという思いだけが残りました。
全体的に力を入れて作られたのは伝わるものの、捻りが少なく面白味には欠けた作品でした。

◆アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品の評価
「バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)」 ★★★★★★★★☆☆

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 ★★★★★★★★☆☆
最初に乱暴な言い方をしてしまいますが、僕が現在のハリウッド俳優で<生理的に>苦手な俳優というのが3人いて、一人が「レ・ミゼラブル」で最初に観たエディ・レッドメイン、もう一人が「マイティ・ソー」のトム・ヒドルストン、そしてこの作品の主演を務めているベネディクト・カンバーバッチなのです。
しかし、エディが「リリーのすべて」の繊細な演技で一気に印象をよくしたのと同様に、カンバーバッチも本作での演技は抜群でした。彼が演じたのはエニグマ解読に挑むイギリス人数学者、アラン・チューリング。周囲に理解されず上手く溶け込めないという天才ならではの欠点も持ち合わせているものの、後に婚約するジョーン(キーラ・ナイトレイ)らの支えもあり、現在のコンピューターの基礎と作り上げるまでに至ります。
エニグマに関してはタイトルほど重視されていませんし、マシュー・グードとキーラ・ナイトレイの好演はあってもヒューマンドラマとしても良作止まり。しかし、主人公の孤独が凄まじく胸を打ちました。同性愛者が罪と言われていた時代に育った彼は若くして死んだ初恋相手の名前をコンピューターに付け、愛情を注ぎます。ただ変わり者なんじゃない、その相手ほど愛せる人間がいなかっただけなんだというのが悲しみに拍車をかけるし、結末も惨いものです。それでも、「誰も予想しなかった人物が誰も想像しなかった偉業を成し遂げる事だってある」、「あなたが普通じゃないから世界はこんなにすばらしい」という劇中の名セリフが、彼が決して不幸な人間ではなかったということを証明し、不思議と背中を押されたような気分になりました。

テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

Music Review (2017年4月Part1)

Gang Signs & Prayer / Stormzy ★★★★★★★★★☆
グライムシーンの新星と言われる23歳のデビューアルバム。北米以外のブラックミュージックには疎く、UKとなると何となく遠ざけてしまう僕ですが、何の気なしにApple Musicで試聴してみたら大ハマり。CDまで買ってしまいました。
「(5)Big for Your Boots」はゴスペル要素を含んだラップソングということで、Kanye Westの「Jesus Walks」を思い出しましたが、Stormzyの場合はその高速ラップが大きな特長。必然的にアグレッシブなトラックの方がハマる気がします。個人的なベストは「(2)Cold」。音やヴォーカルの重なりが増すとともに緊張感と高揚感が右肩上がりに…。
メロウなトラックもかなりの数、収録されています。正直、こちらは少し目新しさに欠けるかなという印象は持ったものの、クオリティはどれも高く、デビュー作とは思えない見事なバランス配分。歌もラップもできるMCは当たり前になっていますけど、ラップのピッチも自在に変えられるのがこの人の強みで、アルバム通して飽きずに聴けるんですよ。
ま、グライムというジャンルがまだよく解っていないんですけど、ヒップホップが好きなら新しいジャンルと身構えることなく入り込めるはずです。日本はおろか全米デビューもまだですけど、間違いなく2017年を代表する作品です。



「Big for Your Boots」(UK6位)


DROGAS Light / Lupe Fiasco ★★★★★★★★☆☆
デビューから傑作を2作続けたものの、その後は迷走気味だったLupe Fiasco。レーベルとの確執や引退発言などネガティブなニュースが続きましたが、インディからながら無事に新作リリースとなりました。しかし、インディでも盟友Soundtrakkとのタッグは続いていてクオリティに問題はなし。バックコーラスを活かした都会的なトラックなど、Lupeらしさがきちんと出たお気に入りの一枚です。
夜明けを想起させる「(2)NGL」からほぼ歌モノの反則すれすれ「(11)Pick Up The Phone」まで、バラエティに富んだ楽曲がズラリと並んでいます。特に(2)はそれだけでアルバム全体を良作認定したくなるほど好きですね。Stormzyもそうですが、2曲目がいいと全体の印象がよくなります。
ただ、復活といえば聞こえはいいですけど、道を外れたところから元に戻っただけなので、デビュー時から進化が見られるかと問われれば肯定もできないんですよね。一応本作は3部作の第一章という位置付けらしいので、今年中に出ると言われている次回作「DRODAS Waves」のリリースでさらに化けることを期待しています。



◆前作の評価
「Tetsuo & Youth」 ★★★★★★★★☆☆

「(5)Jump」

テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE
ジャンル : 音楽

Miami Open

 <Quarterfinals>
Venus Williams(11) - Angelique Kerber(1) 7-5, 6-3
Karolina Pliskova(2) - Mirjana Lucic-Baroni(26) 6-3, 6-4
Johanna Konta(10) - Simona Halep(3) 3-6, 7-6(9-7), 6-2
Caroline Wozniacki(12) - Lucie Safarova 6-4, 6-3

 <Semifinals>
Caroline Wozniacki(12) - Karolina Pliskova(2) 5-7, 6-1, 6-1
Johanna Konta(10) - Venus Williams(11) 6-4, 7-5

 <Final>
Johanna Konta(10) - Caroline Wozniacki(12) 6-4, 6-3


故障で少しの間戦列を離れていたコンタが復活優勝。今季はシドニーで優勝し、全豪でも2年連続のベスト8を果たすなど絶好調だったところでの離脱だっただけに本人もショックだろうなと思っていたんですが、見事に戻ってきましたね。彼女のプレースタイルは全盛期のペトコのような攻撃的かつ精度の高いストロークを軸としつつも、サービスからのポイント獲得率が高いのが強み。クレー向きには思えませんけど、メンタルさえ安定していればプレミアクラスでもタイトルを狙えるかもしれません。

ウォズニアッキは全盛期のように安定してきて、今季この時点で既に3度決勝の舞台を踏んでいますけど、またしても頂点には届きませんでしたね。
コンタには全豪でも完敗。前回も今回も試合は観ることができていませんが、両者のテニスを考えればサービス、リターンのどちらからでも主導権を握れるコンタの方が上。コンタが崩れている時間帯は安定感に勝るウォズニアッキがリードするかもしれませんけど、ウォズニアッキも引き出しが多いわけではないので、最終的にはペースを掴んだコンタが勝利をモノにするのかな、と想像できます。
ウォズニアッキも2~3年前に比べると明らかにネットプレーにトライする回数も増え、技術の向上も見られるんですが、やはりアプローチがスピードの遅いスピンボールではパッシングの餌食になりやすいんですよね。"たられば"になってしまいますけど、彼女が若い頃にもっとダブルスに積極的だったら速い展開のテニスも身に付いたのかなと考えてしまいます。

ラド姉は全豪に続きここでもルチッチに敗れ、結局ハードコートシーズンの間に調子を上げられぬままクレーに突入することになってしまいました。ここまでのレースポイントは671Pで20位。これは一時的にトップ10落ちを経験した2015年と同水準。昨年は1920P、2014年は1997P、2013年は2355P稼いでいることを考えるとかなりのスローペースですね。2015年は秋以降に一気に復調して最終戦も制したために年末にはトップ10復帰も果たしましたが、今年はもっと早い段階で調子を取り戻してほしいところ。

テーマ : テニス
ジャンル : スポーツ

ムーンライト

moonlight.jpg

今年のアカデミー賞で作品賞を受賞した上に、おそらく発表時のアクシデントにより注目度が増し、近所のシネコンでも急遽上映されることになったので、さっそく観に行ってきました。
差別を描いた映画は数あれど、黒人でゲイというマイノリティ×マイノリティ作品は珍しいですね。黒人映画というと銃とドラッグに塗れたマッチョな世界か、白人から迫害される差別を描いた内容と相場が決まっていたんですが、本作はストレートな恋愛映画です。

この映画、登場人物のほとんどが黒人なので、人種差別というものは存在しません。しかし、ゲイの主人公は気が弱くナヨッとしているので、マッチョな黒人社会では当然のように虐められます。加えて、母親はドラッグ依存症。
少年時代の主人公、シャロンはそんな苦境にありながらもフアンという男と出会い、泳ぎを教わったり心の安らぎを得ながら成長していきます。10代になった彼は同級生に恋をし、距離を縮めていきますが、同性愛が理解されない世界の中でそれもまた悲しい終わりを遂げてしまいます。映画は彼が20代に成長し、その相手と再会するところまで描いているんですが…。

まず印象に残ったのが映像と音楽の美しさ。
作品名にあるように、映像面の見せ場は月明かりに照らされて青く輝く黒人の肌でしょう。中でもフアンがシャロンに泳ぎを教える場面ではその水面の揺らぎと、BGMのヴァイオリンが素晴らしくマッチして官能的ですらありました。
黒人映画でここまで静かで繊細な作品は過去になかったのではないでしょうか。

キャスト的にも、それぞれの世代のシャロンを演じた3人も素晴らしかったですし、オスカーを獲ったマハーシャラ・アリはもちろん文句なし。しかし、個人的にはドラッグ依存症の母親を演じたナオミ・ハリスにグッときました。「007」シリーズではゴージャスなマニーペニーだった彼女が、クスリ漬けで息子に暴言を浴びせる最低な女なんですよ。これが本当に憎くて仕方ないんですが、同時に「ナオミ・ハリス、すげーぞ」と感心しっぱなしでした。ミュージシャンのイメージしかなかったジャネール・モネイもよかったな。

ただ、10代の展開が最高だっただけに、20代のエピソードが弱く感じてエンディング後の余韻が残らなかったのは残念。観賞後のカタルシスはゼロに近かったです。
そのせいか、アカデミー賞の作品賞という目で見るとやや弱い気もして、ここ数年、白人至上主義と言われたアカデミー賞や、トランプ政権の反動というのも否めませんけど、逆にオスカーを獲らなければ隠れた名作として語り継がれていた可能性もあるなと思わせてくれる、そんな秀作でした。

★★★★★★★★☆☆

テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

プロフィール

いぬふく

  • Author:いぬふく
  • 趣味は多数。テニスは主にWTA(女子テニス)、音楽はアメリカンR&BとHIPHOP、ゲームと映画、読書はジャンル問わず。
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