シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 他

4月末からHuluでマーベル作品の期間限定配信がされていたので、再加入して「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(以下、ウルトロン)」などに続いてGWにまとめ見しました。

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー ★★★★★★☆☆☆☆
チームの大半が一般の兵士というのは、主役の圧倒的な強さで引っ張りがちなマーベル系としては新鮮ですね。半面、キャプテン・アメリカについてはヒーローとして正統派すぎて魅力がいまいち伝わってきません。シールドを使ったアクションも最初こそ面白かったものの、派手さに欠けてすぐ慣れてしまいますし、被験前のひ弱なクリス・エヴァンスというのも、他作品の彼を知っている身としては違和感がありすぎて入り込めず。
そんなわけで突出して面白いとは言えませんでしたが、全体的には及第点超えの出来ではあります。あくまでシリーズの導入ということなので大人しめの作りで、次回作が気になるような終わり方だったので、機会があればそちらも観てみようと思いました。
ヒロインのペギーが抜群に魅力的でしたしね。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ ★★★★★★★★☆☆
単純にキャプテン・アメリカとアイアンマンが戦う映画かと思いきや、「ウルトロン」以上にアベンジャーズらしさが出たヒーロー大集結のアクション映画でした。オールスター感満載で、導入から一気にテンションマックスに…。「ウルトロン」で不満だったヒーローたちの格差も一気に縮まり、それぞれに見せ場が用意されています。
対立するアイアンマンとキャプテン・アメリカはどちらの言い分もできるように作られているし、どうせ最後は仲直りするんでしょ?という予想を裏切ってラストで二人が本気で殺し合うシーンに不謹慎にも興奮してしまいました。
新しいスパイダーマンもお披露目されているし、ダニエル・ブリュールに、少しですがマーティン・フリーマンまでも出演していたのも個人的な評価ポイント。
唯一残念だったのは、やはり予備知識が必要なこと。「キャプテン・アメリカ」は1作目を観たのでよしと思っていたんですけど、2作目の「ウィンター・ソルジャー」も観ておくべきだったな。バッキーの登場で完全にキョトンとしてしまいましたよ。

◆関連作の評価
「アイアンマン3」 ★★★★★★★★☆☆
「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」 ★★★★★★☆☆☆☆

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奇跡の海 他

グリーン・インフェルノ ★★★★★★☆☆☆☆
意識高い系の大学生たちが取材に向かう小型機が墜落、その墜落先は食人族の住む地だったというホラー…、というよりスプラッター。設定から色物かと思っていたんですが、意外と真っ当でしっかりとした作りでした。
本作の肝はやはり残虐描写。小型機墜落シーンでは木の枝が人間を貫通するわ、プロペラで吹き飛ばされるわで、掴みはバッチリ。さらに大学生たちが食人族に捕まり、一人目が食われるシーンは目をくり抜かれ、手足をもぎられるグロさに加え、塩をすり込んだり燻製にするなど必要以上な拘りを見せてくれます。悪趣味全開ですけど、食人族と聞いて興味を持った人の期待に応える内容でしょうね。
ただ、個人的には真っ当な作りだった分、この映像に慣れてからは退屈に映ってしまいました。グロいけど、怖くはありませんし。それと、続編ありきの中途半端な終わり方も嫌でした。アレハンドロには本気で死んでほしかったな~。

奇跡の海 ★★★★★★★★☆☆
ラース・フォン・トリアーの長編デビュー作。
主人公のベスは結婚したばかりだが、夫であるヤンが仕事中の事故で半身不随になってしまう。悲嘆に暮れるベスのためにヤンが要求したことは、他の男と寝てその話を自分に聞かせること。ベスは葛藤しながらも夫への愛を証明するために行動に移すことにするが…。
純粋すぎるがゆえに常軌を逸した行動に出て、悪循環に陥るのは同監督の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と同じで、ラストの感情移入度は満点近く。移民&盲目寸前だったセルマに比べると、こちらの主人公であるベスは同情の余地がない部分もありますし、歌の要素が入っていた分、あちらの方が感情がダイレクトに伝わってはきましたが、こちらもなかなかメンタルを抉られます。
悪い目的のために正しいと言われる行いをするくらいなら、間違っていても正しい目的のための行いをしたいという思いは僕も持っていて、それゆえに絶望的な気分にもさせられましたけど、観賞後には再び前向きにもなれました。

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バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生 他

バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生 ★★★★★★☆☆☆☆
世界観はバットマンなんですが、監督がザック・スナイダーなので細かい仕掛けというより迫力のある映像で惹き込むタイプ。予想していましたけど、「マン・オブ・スティール」寄りですね。全体的に大味ですけど、バットマンがバットモービルに乗って戦うシーンなどは、その迫力がプラスに働いていて楽しかったです。
ただ、いかんせん展開が唐突すぎ。あれだけの要素を盛り込むには150分の尺でも足りるはずもなく、人物の背景を描くのは諦めたのか設定も彼らの関連性も何も見えてきません。まぁ、さすがにこれを観る人はバットマンとスーパーマンくらいは知っているでしょうけど、ワンダーウーマンの登場シーンには誰?ってなりましたよ。バットマンとスーパーマンの力の差も本来ありすぎるので、それもまた緊張感を削ぐ原因かも。
個人的にはベン・アフレックのバットマンに違和感が残りました。これまでに比べてバットマン姿がいかつすぎるんですよね。

◆関連作の評価
「ダークナイトライジング」 ★★★★★★★★★☆
「マン・オブ・スティール」 ★★★★★☆☆☆☆☆

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン ★★★★★★☆☆☆☆
前作は純粋にお祭り映画として楽しめたんですが、今回はパワーダウンは否めません。多くの要素を詰め込みすぎだし、自分たちできっかけを作っておいて解決したらめでたしめでたしのご都合主義など、ハリウッド映画の悪い面が出てしまっている感じ。
正直、今回はアイアンマンとハルクがいればいい作品です。ソーやキャプテン・アメリカの存在も地味ですし、メンバーの力の差がありすぎるため、ブラック・ウィドウやホークアイの扱いは酷いの一言。特にホークアイは出番こそ増えているものの大きな見せ場もなく、セリフが増えた分、以前の渋みも消えてしまいました。そもそも弓矢は白兵戦に弱いんだから、もっとサポートキャラクターとしての魅力を発揮させてほしかった…。
そういう意味では、今作はマキシモフ姉弟の存在が大きいですね。スカーレット・ウィッチは敵に回すと脅威ですし、クイックシルバーの素早い動きの表現もかっこよかったです。しかし、実は彼らはX-MENからの参戦のようなんですけど、大人の事情で公にはされず。登場はするけど本来の設定が活かされない、このあたりの中途半端さが作品のお祭り気分を醒めさせてしまった一因かと思います。

◆前作の評価
「アベンジャーズ」 ★★★★★★★★☆☆

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JSA 他

JSA ★★★★★★★★★☆
シン・ハギュン出演作品が急に観たくなってレンタルしましたが、それ以上にソン・ガンホ、イ・ビョンホン、イ・ヨンエという強力すぎる布陣。そして、復讐三部作でお馴染みのパク・チャヌク監督が、それ以前にこんな傑作を生みだしていたとは…。
舞台は朝鮮半島を南北に分断するJSA(共同警備区域)。そこで北朝鮮側の兵士が殺され、韓国側の兵士が容疑者として取り調べを受けるところから映画は始まります。サスペンスっぽい謎だらけの展開に面食らうも、次第に明かされる真相にあっという間に惹き込まれました。
サスペンスのようでも根底に描かれているのは敵同士でも芽生え得る深い絆。本国ではこれをリアリティがないと捉える意見もあったようですが、僕にはこれを観ることで多くの人が希望を持てるようになると確信しましたし、どの国にいても現在の朝鮮半島のように分割されてしまう可能性があるということを強く感じることができました。観賞後は何とも言えない無力感とともに、素晴らしい作品に出逢えた感動に包まれます。
間違いなくパク・チャヌク監督作品の中でも1、2を争うほどの傑作ですけど、個人的にはイ・ビョンホンがここまで演技ができるということに今さらながら驚かされました。泣き顔ですらかっこよかったです。



ドント・ブリーズ ★★★★★★★★☆☆
日本でも昨年末に話題になり、ロングラン上映されていたホラー映画。あまりにも評判がよかったので配信と同時にレンタルしてみました。
常習的に強盗を繰り返す主人公たちは新たなターゲットとして、一人暮らしの盲目の老人宅侵入を試みる。目が見えないのだから楽勝だろうと高を括っていたら、実はこの老人、退役軍人でめちゃくちゃ強かった…という話。
この設定の素晴らしいのは、ターゲットを盲目にすることで主人公たちに油断要素を入れているところでしょう。油断したまま家に押し入るので老人に気付かれた後に対抗する手段をほとんど持っていません。さらに暗闇になると立場が逆転。相手は元軍人だから銃も扱えるし、白兵戦にも強い、さらに目が見えない分聴覚に優れていますし。悪者だったはずの主人公たちが一気に可哀そうになってしまいました。
ただ、老人の前半の強さと後半で明かされる彼の謎のインパクトが強かっただけに、彼の怖さに慣れてしまった終盤はやや単調に映ってしまいましたね。それと、設定ほどの新しさを観賞後に味わえなかったのも残念。

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シング・ストリート 未来へのうた 他

シング・ストリート 未来へのうた ★★★★★★★★☆☆
ネット上でいい評判は目にしていたんですが、ジョン・カーニー監督は同じく評価が高かった「ONCE ダブリンの街角で」もピンと来なかったので、躊躇していた部分はありました。ただ、今回は80年代のポップカルチャーがメインで扱われているためにとっつきがよくなった感じ。
バンドメンバーも全員個性的でよかったですが、それ以上にヒロインが魅力的ですね。ケバいメイクとは裏腹に声や話し方は幼く、高校生なのに大人の男と付き合うちょっと背伸びしたところも可愛げあり。分かる人は限られるでしょうけど、杉浦美幸が演じた「ヤヌスの鏡」の主人公を思い出しました。そんなキャラクターが見えるからこそ徐々に主人公に心を開く様子も自然です。
楽曲も急造バンドにしては最初からよく出来すぎている嫌いはあるものの、ちゃんとストーリーが進むにつれさらなるクオリティアップが見られるところがたまりませんね。中華っぽくアレンジされた最初の「The Riddle Of The Model」も大好きですが、その時代のキラキラ感を最大限に表現した「Drive It Like You Stole It」が最高です。目新しいわけではないストーリーでも素晴らしい楽曲で構成するとこれだけの傑作になり得るというお手本。アダム・レヴィーンの歌う「Go Now」が流れるエンディングでは胸が熱くなりました。

◆ジョン・カーニー監督作品の評価
「ONCE ダブリンの街角で」 ★★★★★★☆☆☆☆



あなた、その川を渡らないで ★★★★★★★★☆☆
予告編を見るだけで涙腺が緩むほどだったので期待は大きかったんですが、映画に入り込むまでには時間がかかりました。主役の二人がよぼよぼのおじいちゃんとおばあちゃんだから、パッと見の美しさはないし、
老いの現実を淡々と見せられるのでツラさの方が上回ってしまうんですよね。妻の方は89歳にして中身は少女のようで、それがかえって作り話っぽく見えてしまったり…。
それでも、徐々に二人の絆が見えてきて惹き込まれました。
この夫婦には12人の子どもがいたんですが、戦争や病気でそのうち6人を幼くして亡くします。当時は貧しくて温かい服一つも買ってやれなかったと嘆く妻が夫と街へ出掛け、今はもう着せることができない子供服を買ってあげるエピソードがあるんです。もう半世紀以上も前の話なのに、思い出話を語りながら妻は泣くんですよね。映画自体は90分程度の尺ですが、この二人には長い歴史があって、どんなことも夫婦で乗り越えていたんだというのがはっきり伝わってきます。偉人でもない、ただの田舎の夫婦にこれほど大きなドラマがあるとは!
ズルいですよ。そりゃ、泣きますよ。ズルいけれども、倦怠期の夫婦は必見の一作なのは確かです。

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プロフィール

いぬふく

  • Author:いぬふく
  • 趣味は多数。テニスは主にWTA(女子テニス)、音楽はアメリカンR&BとHIPHOP、ゲームと映画、読書はジャンル問わず。
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